借金問題を抱えていて、債務整理を検討している方は多いのではないでしょうか。
債務整理の相談先として真っ先に思い浮かぶのは弁護士事務所かもしれません。
しかし、実は司法書士にも債務整理の相談ができることをご存知ですか?
弁護士と司法書士は、どちらも債務整理手続きを代理できる有資格者ですが、債務整理の対応にどのような違いがあるのでしょうか。また、どちらに相談するのがよいのでしょうか。
本記事では、弁護士と司法書士の違いや、債務整理を弁護士と司法書士のどちらに相談するべきかについて、わかりやすく解説します。
債務整理の相談先選びに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
債務整理相談は司法書士にもできる?
債務整理は司法書士にも相談可能
そもそも、司法書士は債務整理を行うことが出来るのでしょうか。
これについては、司法書士法第3条(e-GOV法令検索より引用)に以下のように規定されています。
司法書士の業務
- (中略)
- (4) 簡裁訴訟代理等関係業務を行うこと。
- (簡裁訴訟代理等関係業務とは,簡易裁判所における訴訟手続,支払督促手続,民事保全手続,民事調停手続等であって,簡易裁判所の事物管轄に属する事件について代理することをいう。)
- (4)の事務に関して,相談に応じること
- ※(4)の業務については,簡裁訴訟代理等関係業務を行うのに必要な能力を有すると法務大臣が認定した司法書士に限り,行うことができる。
(法務省HP「司法書士の業務」より引用)
簡単に言うと「簡易裁判所で裁判が行われる案件については、法務大臣が認定した司法書士であれば相談や依頼をしてもいい」ということです。
そして、簡易裁判所で取り扱える案件と言うのは、訴額(裁判で求められている権利の経済的な価値を金額で表したもの)が140万円以下の事件です。つまり、借金140万円までの案件に関しては、簡易裁判所で裁判が行われる案件ということになり、司法書士が相談することができるのです。
相談だけではなく手続きを依頼することも問題なし
上記(4)の通り、司法書士には簡裁訴訟の代理業務やそれに関連する業務を行う権限があります。
そのため、債務整理に関する相談に応じるだけでなく、債務整理手続きを依頼することも問題ありません。
この点について、「簡易裁判所で扱う案件でないと依頼できないということは、貸金業者に訴えられてからしか依頼できないの?」という誤解をされる方がおられるかもしれません。ですが、簡易裁判所で扱う案件というのは、あくまで金額の話であり、裁判になる前に司法書士に依頼することも当然可能です。
司法書士法第3条第7項では、司法書士は訴訟外の交渉において依頼者を代理し、相手方と合意を形成させることも可能であるという規定があります。
そのため、訴訟が開始される前に司法書士を代理人とすることは全く問題ないのです。
なお、法務大臣認定司法書士ではない司法書士は、債務整理の相談依頼を受けることが出来ません。
ただし、日本司法書士連合会の発表によると、簡裁訴訟代理等関係業務認定司法書士の割合は、全国の会員数23,156人のうち、18,297人(全体の79%)に及び、多くの司法書士が法務大臣の認定を受けています。
債務整理における弁護士と司法書士の違いとは?
法務大臣に認定された司法書士は「簡裁訴訟代理等関係業務」を行うことが認められており、簡易裁判所で取り扱われる事件については、司法書士が代理をすることが出来る
債務整理でも、1社につき140万円以下の借金の問題であれば、司法書士に相談、依頼が可能である
では、債務整理の相談を、弁護士と司法書士にする場合、何か違いがあるのでしょうか。
これについては「相談の段階ではほとんど違いはない」と言えます。
また、140万円以上の借金のある会社についても、自己破産や個人再生の書面作成を請け負うことが出来ます。
ですから、「140万円以上の借金がある場合は、弁護士にしか相談が出来ない」ということもないのです。
司法書士が受任できる案件は、1社あたりの借入額が140万円以下に限定される
弁護士と司法書士の大きな相違点は、取り扱える借金の金額が異なることです。
繰り返しになりますが、司法書士は、簡易裁判所で扱う事案について、訴訟の代理や関連業務を行うことができ、簡易裁判所の取り扱い可能な金額は、1社から借りた金額が140万円までの案件に制限されています。
この140万円というのは元金で利息や遅延損害金は含みません。元金が140万円を超えていなければ問題なく受任することが出来るのです。
そのため、1社からの借入額が140万円を超える場合、司法書士は受任できなくなります。
一方、弁護士にはこうした制限はなく、1社からの借入額が200万円でも1000万円でも問題なく受任可能です。
なお、ここで注意が必要なのが、1社あたり140万円をこえた案件は司法書士では受けられないということです。合計ではなく、1社あたりという点には注意が必要です。
具体例を上げてみましょう。
例1
借入先 | 債務額 |
A社(消費者金融) | 100万円 |
B社(クレジットカード) | 80万円 |
C社(銀行カードローン) | 50万円 |
計3社 | 計230万円 |
このケースでは、合計金額は230万円ですが、1社あたり140万円を越える借金はありません。司法書士は、問題なくA~C社全件の相談・依頼を受けることが出来るのです。
一方、司法書士が相談・依頼を受けられないのは、以下のようなケースです。
例2
借入先 | 債務額 |
A社(銀行おまとめローン) | 150万円 |
B社(クレジットカード) | 120万円 |
C社(消費者金融) | 80万円 |
計3社 | 計350万円 |
上記のようなケースでは、A社の借金は140万円を越えているため、依頼を受けることはできません。ただし、B,C社に関しては、金額が140万円を越えていないため、司法書士に依頼することが可能です。
過払い金が多く発生していた場合も弁護士でないと対応できないかも
1社ごとの債務額が140万円を超えていなくても、司法書士に依頼ができないケースもあります。
それは、多額の過払金が発生していた場合です。過払金とは貸金業者に対して支払いすぎた利息のことで、返還を求めることが出来ます。
貸金業者1社あたり、返還を求める過払金が140万円を超えていると司法書士では対応ができません。
上訴された場合
司法書士が代理人として扱える案件には、債務額以外にも条件があります。それは、簡易裁判所で取り扱う業務に権限が限定されているということです。
そのため、司法書士に依頼をして簡易裁判所で争っていた訴訟がもつれて、相手方に控訴され地方裁判所へ移ることになれば、新しく弁護士を探して再度依頼をし直さなければなりません。
司法書士が上訴に対応が出来ないかと言うとそうではありません。
裁判所へ提出する書類の作成業務については、訴額140万円の制限がないため、訴額が140万円以上の場合でも書類作成の依頼を受けることは可能です。
ですので、司法書士が訴訟代理人としてではなく、裁判所に提出する書類を作成することに限れば、司法書士でも簡易裁判所以外の裁判所に対応することができます。
一方、弁護士の訴訟代理権は全ての裁判所(最高裁判所・高等裁判所・地方裁判所・家庭裁判所・簡易裁判所)にありますので、上訴をされても弁護士が引き続き対応をしてくれます。
ただし、民事訴訟上のルールとして、代理人を審級ごとに選任しなければならないという原則があります。(「審級代理の原則」といいます)
ですので、第一審で担当した弁護士が引き続き第二審に対応するために、別途委任契約を結ばなければいけません。
自己破産や個人再生の場合、司法書士は裁判所に出廷はしない
また、自己破産や個人再生の対応についても、違いがあります。
自己破産や個人再生は地方裁判所が行う手続きです。
そのため、簡易裁判所での代理業務が業務範囲である司法書士が、債務者の代理人として地方裁判所に出廷したり、債務者に代わって裁判所とのやりとりをすることはできません。
一方、弁護士を代理人とした場合、地方裁判所で行われる手続きを代理することもできます。
自己破産や個人再生の手続中に、裁判所対応などを行ってくれるほか、出廷が必要な場合は、代理人が代わりに出廷したり、本人の出廷の際には同行しててくれます。
ただし、ここにはいくつかの注意が必要です。
まず、司法書士が自己破産や個人再生を司法書士が取り扱えないのかというと、そういうわけではありません。
再度、司法書士法第3条と法務省HP「司法書士の業務」を見てみましょう。
裁判所に提出する書類とは訴状や準備書面等,申立書などを含みます。つまり、司法書士であっても、地方裁判所に提出する自己破産や個人再生の申立書を作成することには問題がないのです。
ちなみにですが、このケースの場合は、140万円以上の借金のある会社があっても、個人再生や自己破産を依頼することができます。
弁護士との違いは「出廷」や「裁判所対応」
では、債務者の代理人である弁護士と、書類を作るだけの司法書士の違いは何でしょうか?
それは、「出廷」や「裁判所対応」が出来るかの違いです。
弁護士は必要に応じて裁判所対応を行うことができますし、自己破産や個人再生の手続きが進行中に出廷が必要な場合に債務者の代わりに出席してくれます。
弁護士へ依頼をした場合、債務者の「代理人」となるため、裁判官や個人再生委員、破産管財人との面接に同席することができます。
ただし、これは多くの場合、1~2回程度であり、頻繁な出廷が必要なわけではありません。
加えて、自己破産の場合、債務者と裁判官の面接が行われますが、これには本人が出席しなければなりません。つまり、最低1回は本人が出廷しなければならないことを意味します。
さらに、出廷が必要なのは初回の面接だけで、それ以降は出廷が必要ないままに手続きが終了することもあるため、代理人だけが出席するという場面はあまり多くありません。
一方で、司法書士の場合は確かに、代理人として活動はできません。
ですが、単に書類を作成するだけでなく、申し立て後の、裁判所とのやり取り、補正指示への対応、返済の管理など、書類作成以外の様々なサポートを提供します。
「書類を作成したら終了で、それ以降は関与しない」というスタンスではありません。
したがって、弁護士と司法書士の違いは、債務整理の案件ではそこまで大きくはないと言っていいかもしれません。
費用は司法書士の方が安めに設定されている
債務整理を考える際に、最も気になるのが費用の面です。
この点については、弁護士と司法書士の費用は大きな差があるわけではありません。
手続きの種類 | 費用相場 |
任意整理(1社あたり) | 5~15万円程度 |
個人再生 | 50~80万円程度 |
自己破産 | 50〜130万円程度 |
ただ、司法書士の方は代理人となれない関係上、個人再生や自己破産の手続きを行う場合は、一般的には弁護士が設定する費用より、多少安めの金額を設定しているケースが多いです。
とはいえ、司法書士に依頼するからといって大幅に費用が安く済むということはありません。
なお、債務整理の費用の相場については、以下の記事をご参照ください。
債務整理相談は弁護士と司法書士のどちらに相談するべき?
債務整理の相談は、弁護士にするべきなのか、司法書士に頼むべきなのかについて解説します。
弁護士に相談をする強みやメリットに関しては、こちらの記事をご参照ください。
自分のスケジュールや都合に応じて決めればOK
スタート段階での債務整理の相談先は、弁護士と司法書士のどちらを選んでも構いません。
それよりも、自分の都合に合った相談時間や場所を提供してくれる、自分の都合を優先してくれる事務所を選ぶことが何より重要です。
債務整理を専門としていない弁護士や司法書士の事務所では、夜間や週末の対応が難しいことがあります。 時間的な制約により相談ができないと、借金問題が悪化し、債権者からの圧力や法的措置のリスクが高まる可能性があります。
そのため、18時以降でも相談に応じてくれる事務所や、土日祝日も対応可能な事務所を探すことが大切です。 また、電話やウェブを活用した相談が可能な事務所を見つけることも重要です。 まずは自分の都合に合った相談場所を選び、相談をスタートすることをおすすめします。
- 夜間や週末の対応が可能か
- 電話やウェブでの相談に対応しているか
- 自分の都合に合った場所や方法で相談できるか
時間的な制約で相談ができないと、借金問題が深刻化するリスクがあるため、自分のライフスタイルに合った相談先を見つけることが、債務整理を成功させる第一歩となります。
多くの債務整理事件ではどちらに相談をしても良い
「債務整理における弁護士と司法書士の違いとは?」でも少し触れましたが、多くの債務整理事件では、弁護士と司法書士の違いはそこまで大きくありません。
信用情報機関であるCICが公表している1契約当たりの平均残高は60万円程度と言われていますが、その金額を基準として考えると、平均的な借入額の方が債務整理をされる際には、司法書士でも弁護士でも、問題なく債務整理が出来るのではないかと思います。
ただし、弁護士と司法書士では、活動できる範囲や法令上の根拠が異なることから、以下のような場面では違いが生じると考えられます。
借金140万円を越えた会社を任意整理したい場合は弁護士に相談する
借金が1社につき140万円以上になると、これは法律上、司法書士に許された業務範囲を超えるため、司法書士がその案件を処理できないことがあります。
そのため、140万円以上の借金がある場合は、まず弁護士に相談するのが良いかもしれません。
ただし、いくつか注意すべきポイントがあります。
前述したように、司法書士は裁判所に提出する書類の作成が法律で認められているため、140万円以上の借金がある会社についても、個人再生や自己破産の相談や依頼を受けることができます。
したがって、
- 「絶対に自己破産や個人再生はしたくない」
- 「任意整理で借金問題を解決したい」
と明確に希望する場合は、頼れる先は弁護士だけになりますが、
- 「自己破産したい」
- 「個人再生を希望している」
という場合は、司法書士に相談しても問題ありません。
また、司法書士であっても、140万円以上の借金の相談に応じることは可能です。
司法書士に相談をし、違う手続きを取りたいと考えた際には、弁護士に相談に切り替えるということも問題がありません。
時間がかかりそうな破産事件は最初から弁護士の方が良いかも
次に、時間がかかりそうな破産事件に関しては、最初から弁護士に相談をした方が良いと言えるかもしれません。
特に、
- 借金総額が大きい
- 住宅ローンが残っている
- 借金の他に財産もある
- 自営業者などの個人事業主の破産
- 会社の倒産事件や法人破産、会社更生を希望している場合
などの場合は、最初から弁護士に相談をした方が良いかもしれないケースに当たります。
これらの事件は、自己破産の管財事件や会社破産、会社更生などになる可能性が高い事件です。
裁判所によって運用は異なりますが、東京地方裁判所など一部の裁判所では、本人申立の場合、必ず管財事件にするところもあります。司法書士に書類作成を依頼して本人が申し立てを行う場合、管財事件になってしまうリスクが高いのです。
管財事件になると、事件処理が長期化しやすく、裁判所や管財人の対応の回数も3回以上となることが多くなります。その期間も、半年~1年程度、長いと2年ほどかかることも起こり得ます。
その場合は、弁護士を代理人として立てる方が手間や時間を掛けないで、最小限の負担で手続きを進められる可能性があるといえるでしょう。
敷居が低いのは司法書士?
法律相談をするのは、何となく敷居が高いと感じる方が多いかもしれません。
特に弁護士については、最近ではフレンドリーな先生も多いのですが、今でも「怖い」「横柄」といったイメージを持っている人もおられます。
このような、「敷居の高い存在」「相談しにくい相手」だと、伝えたいことを言えず、思い通りの結果にならない可能性が出てきます。
一方、司法書士は弁護士ほど敷居の高い存在ではない、世間的にも偉そうだと思う人は少ないようです。また、司法書士は「身近な街の法律家」と呼ばれており、身近な相談窓口として、どんな些細なことでも相談しやすい存在です。
肩ひじ張らずリラックスして、借金問題の相談をしやすい相手だと言えるでしょう。
ですので、借金問題で悩んでいる場合、気軽に相談をしたいとお考えであれば、司法書士を検討してみるのがいいかもしれません。
務整理を依頼する事務所選びのポイント
債務整理の依頼しようと思った際に、司法書士と弁護士のどちらに相談するかだけでなく、どの事務所に相談するかもとても重要です。
相談する事務所をむやみに選んでしまうと、債務整理に失敗する、費用が余分にかかるなどのリスクがあります。
事務所選びを失敗しないために選ぶ時のポイントを紹介します。
債務整理の費用は事務所によって異なるため、明確な説明が大切
債務整理の費用は、事務所が自由に決めることができるため、事務所ごとに異なります。
費用には、着手金、成功報酬、減額報酬などの項目があり、着手金が安くても、減額報酬が高いなど、費用の内訳が分かりにくいことがあります。
また、費用について分かりにくい事務所では、後になって想定以上の費用や報酬を請求されてしまうというリスクがあります。
この費用の分かりにくさが、債務整理を依頼して失敗した!と感じることが多いポイントの一つになっているのです。
ですので、着手金の安さだけで事務所を決めるのは避けましょう。
加えて、相談の際に不安や疑問があれば、遠慮なく質問して納得できるまで説明してもらいましょう。
総額がいくらになるのか、費用の説明が明瞭で丁寧な事務所に依頼するほうが、後悔しないですみます。
債務整理の実績も重要なポイント
次に、債務整理の実績も重要なポイントとなります。
弁護士事務所や司法書士事務所によって、得意分野が異なります。専門外の案件を依頼すると、知識と経験が不足し、思い通りの結果にならない可能性があるため、得意分野を確認することは重要です。
債務整理の実績を知るには、事務所のホームページを確認してみましょう。
ホームページに債務整理に関する記載が多く、実績がしっかりと書かれていれば安心して相談できるでしょう。
また、「一般の方が分かりやすい説明」や「具体的な解決事例」が多く書かれているホームページの事務所は、債務整理に力を入れていて、豊富な実績がある場合が多いと考えられます。
まずは、債務整理の実績が多くあるかを確認してから、相談するのがおすすめです。
迅速で丁寧な対応が信頼できる事務所の特徴
事務所がどれだけしっかりと対応してくれるかも、重要なポイントです。
借金問題は、迅速な対応がとても大切です。
電話の折り返しやメールの返信が遅い事務所は、安心して債務整理を任せることができないでしょう。
債務整理に強い事務所は、対応が迅速であるのが特徴です。
例えば、債務整理の依頼を受けると、事務所は各業者に「受任通知」という書面を送ります。
業者は「受任通知」を受け取ると、本人に直接連絡を取ることができなくなるため、取り立てがストップします。
迅速に対応してくれる事務所なら、依頼した日に受任通知を送付してくれますが、中には1週間ほど経っても送付しない事務所もあります。
相談の際に「取り立てはどれくらいで止まりますか?」と質問して、すぐに対応してくれるかどうか確認してみましょう。
また、気になることは些細なことでも質問すると良いでしょう。
どのような質問にも丁寧に答えてくれる事務所は、親身な対応をしてくれる事務所だと言えます。
メリットとデメリットを説明してくれる事務所が信頼できる
債務整理にはメリットだけでなく、デメリットもあります。
デメリットの説明がなく手続きを進めた結果、思いもよらぬトラブルになりかねません。
メリットばかりを強調してくる事務所より、デメリットについても説明してくれる事務所は良心的で信頼できるでしょう。
本当に依頼者のことを考えてくれる事務所なら、デメリットを伝えた上で対処方法について説明してくれます。
また、債務整理は簡単に終わる手続きではありません。
最後までしっかりとフォローしてくれる事務所だと安心できます。
安心して任せるためには、話しやすい相手かどうかも重要なポイントです。
私生活について話さなければならないこともあるため、この人なら話しやすいと思えるかどうかが大切です。
話しやすさは相性もあるので、相談の際にいろいろ話して判断するのがおすすめです。
まとめ
債務整理の相談は、弁護士だけでなく司法書士にもできます。
司法書士は、1社あたりの借入額が140万円以下の案件を扱うことができ、自己破産や個人再生の申立書類の作成も可能です。
一方、弁護士は借入額の制限なく対応でき、裁判所への出廷や代理人としての活動ができる点が異なります。
多くの債務整理事件では、弁護士と司法書士の違いはそこまで大きくないため、自分の都合に合った相談先を選ぶことが重要です。
ただし、140万円以上の借金を任意整理したい場合や、時間がかかりそうな破産事件は、弁護士に相談するのがおすすめです。
事務所選びでは、費用の明確さ、債務整理の実績、迅速で丁寧な対応、メリットとデメリットの説明、話しやすさなどがポイントになります。
これらを確認し、自分に合った事務所を選ぶことで、円滑に債務整理を進められるでしょう。
債務整理は、弁護士や司法書士といった専門家に相談し、適切な方法を選ぶことが大切です。
借金問題で悩んでいる方は、まずは気軽に相談してみることをおすすめします。