お金は債務整理しても借りれる?
お金に困っているときはどうしたらいいの?
- 生活費が足りない
- 車が壊れてしまった
- スマホが壊れて買い換えたい
債務整理をしたものの、冠婚葬祭や引っ越しなど、思いがけない出費があることもありますよね。
など、手元にある現金ではやりくりできないという場面もあるかもしれません。
そんな時には、
「以前のように、お金を借りたりすることはできるのかな?」
と思うこともあるのではないでしょうか?
ここでは、お金は債務整理しても借りれるのか?という疑問を解説していきます。
お金は債務整理しても借りれる?
債務整理中に急な出費や収入の変化などでお金が必要なとき、実際のところ、お金を借りることはできるのでしょうか?
結論からいうと、
債務整理中は原則的に審査に通らず、お金は借りられません。
ただし、例外的に、借り入れが可能な場合もあります。
債務整理しても借りれるケースは?
債務整理中の借入先としては以下の4つが考えられます。
【債務整理しても借りれるケース①】親類・知人・友人からの借り入れ
一番可能性が高いのは親類・知人・友人からの借り入れです。
親類・知人・友人からの借入は、信用情報による審査はありません。
また、利息をつけられることも少なく安全といえます。
ただし、個人間の借入は、信頼関係や信用問題に関わります。
必ず期限内に返済をおこなわないと、人間関係を破綻させてしまい、
大きな問題に発展することもあるので注意しましょう。
【債務整理しても借りれるケース②】保険契約者貸付
生命保険・医療保険など、積立型の保険を契約している場合、
「保険契約者貸付」を利用して、借入が可能です。
生命保険には、満期になると積立した額が返済される商品があり、
この積立額を担保として、借入れます。
金利は会社によって異なりますが、5%ほどの低金利であることがほとんどです。
返済についても、自由、融通が利きやすいということもメリットです。
【債務整理しても借りれるケース③】質屋
厳密には借入ではありませんが、質屋で一時的にお金を用立てる方法もあります。
質屋では、申込者の信用情報を調べることがなく質入れする商品があれば、債務整理中でも借入ることができます。
しかし、質流れまではだいたいどこの質屋も3ヶ月ほどと短く、返済ができない場合、その品物は処分されてしまうため、注意が必要です。
【債務整理しても借りれるケース④】金融業者
債務整理中であっても、貸付をおこなう消費者金融は存在しています。
大手では審査に通らないけれど、小さな会社であれば審査が通り、借入れることができることがあります。
しかし、そのような会社は、取り立てが厳しい傾向があります。
申し込む消費者金融は、しっかりと調べて選びましょう。
債務整理中に借入をするリスク
債務整理中、借入をすることで、一時的に生活は楽になるかもしれません。
しかし、実際には非常にリスクが高い行為でもあるのです。
どんなリスクがあるのか解説していきます。
①破産になった場合の影響
任意整理をしていて、返済をしていくことが難しくなり、
結果的に自己破産をすることになってしまうこともあります。
その場合、親類や知人など個人から借りていた場合、その借金は返済できなくなります。
そのため、大きな迷惑をかけてしまうことになり、
人間関係を壊してしまう可能性があります。
また、すでに破産の手続き中に借入をしてしまうことで、
「免責不許可事由」とされ、免責が認められないリスクがあります。
②ヤミ金の可能性がある
債務整理中は、基本的には借入をすることができません。
金融機関は、借入の申請があると、信用情報機関を確認し、
貸付をしても大丈夫かの審査を行います。
債務整理をしていれば、その記録があるため、審査が通ることはまずありません。
しかし、そんな債務整理中の人のお金の悩みに、
あたかも「受け皿」のようにお金を貸す金融業者もいます。
審査のゆるい街金もありますが、「ヤミ金」であることも多いのが実情です。
ヤミ金から「2~3万円だから大丈夫だろう」と思って借入をすると、
高い金利をつけてきたり、激しい督促をしてきたりと怖い思いをするひとが後を絶ちません。
③債務整理が水の泡になる
上記のように自己破産に影響が出るだけでなく、
任意整理で依頼をした弁護士事務所から、契約違反であるとして、
契約を打ち切られてしまう可能性もあります。
④借金総額が増える
債務整理をする=借金がある状態です。
任意整理、個人再生の場合は、完済をするまで返済は続きます。
借入をすることによって、今ある借金にさらに借金を増やすので、
今以上に生活を圧迫する結果になってしまいます。
借金ができないということは「借金が増えない」という利点でもあるのです。
債務整理中にどうしてもお金が必要に。こんな時どうする?
借入しない方がいいのは理解していても、
急な出費で、本当に生活が苦しくなってしまうこともあるかもしれません。
そんなときは、どうしたらいいのでしょうか?
①公的な支援を検討する
居住地域の役所や社会福祉協議会に相談し、
支援金や、一時的な生活再建の貸付が受けられる可能性があります。
収入制限や貸付条件もあるため、申請から手元にお金が入るまで、
時間がかかるのが難点です。
②失業手当(失業している場合)
失業をしてしまっている場合は、き
ちんと雇用保険を納めていれば失業保険(雇用保険の基本手当)を受け取ることができます。
ハローワークに相談をしましょう。
③自治体のフードバンク
自治体によっては、生活困窮者に当面の食糧を支給してくれるフードバンクを非営利に運営しているところもあります。
一時的に食べるものに困ってしまったときには、
居住地の自治体でフードバンクが運営されているか調べてみましょう。
④生活保護を利用する
最後の砦は生活保護です。
生活保護は条件が非常に厳しいですが、
必要最低限の生活に必要なお金は受給できるので、
仕事を見つけるまで、生活保護に頼るのもひとつの手段です。
まとめ
債務整理中にお金が困ってしまったとき、
基本的にはお金を借りたり、クレジットカードを使ったりはできません。
そうならないために、日頃から気を付けましょう。
債務整理中に、お金のことで悩んだら、
債務整理を依頼した弁護士や司法書士に、早めに相談することをお勧めします。