債務整理

債務整理をするには?債務整理相談の相談するべきタイミングと流れを解説

借金の返済に悩む人が増えています。コロナ禍や物価高の影響で、多くの人々が多額の借金に直面し、債務整理の需要が急増しています。

特に、利息ばかり支払っている状態や、年収の3分の1以上の借金がある、病気や失業で収入が減少したり、家計に余裕がなく借金のことばかり考えている状況など、借金問題にはこの状態になるとマズイという危険信号があります。
債務整理は、人生を立て直すための大きな分岐点ですが、弁護士/司法書士に相談するタイミングにより、選択すべき手続きも変わってきます。
借金問題に向き合うきっかけは人それぞれ異なりますが、借金は時間とともに悪化することが多いため、早い段階で問題に取り組み、解決することが大切です。
この記事では、債務整理を相談するべきタイミングや相談の流れ、注意点を具体的に解説します。
債務整理をしたいが、どうすればよいのか、何から始めるのか、疑問を抱えている方はぜひ参考にしてください。

借金問題を相談するタイミング

タイミング1 借金完済のめどが立たない場合

多くの人は、借金の返済が滞っていなければ問題ないと考えがちですが、それだけでは借金問題の解決にはなりません。

大切なのは、借金の元本が着実に減少しているかどうかです。

借金の契約消費貸借契約の多くは、毎月の支払いの一部を元本の返済に、残りを利息や手数料の支払いに充てる仕組みになっています。

しかし、金利が高い借金の返済の場合、利息の支払いが多くを占めており、元本の返済額を上回ってしまうことがあります。特に、各消費者金融や金融機関が設定した最低返済額での返済を続けていても、利息の負担が大きく、効率的に借金は減りません。(参照:アイフル「ご返済一覧表」,プロミス「ご返済金額」

具体的に、年利14.5%で元金50万円の借入に対して、最低返済額である13000円の返済をする場合、最大の金額時の利息額はおよそ6000円と、返済額のほぼ40%が利息に当たることとなります。元金が減れば取られる利息は減りますが、カードローンのように借りて返してを繰り返していると、全く借金が減っていないという事態になりかねません。

任意整理で返済額はどれくらい減る?具体的にシミュレーション 減る 任意整理とは、借金の返済にかかる利息をカットした上で、無理なく返済できる金額にまで月々の返済額を調整する手続きです。 ...

これらのことから、借金の返済では、元本を以下に減らすかが重要になるのです。 もし、元金が減っていない、なかなか返済が終わらないと感じたら、それは債務整理を検討するタイミングだと言えるでしょう。

タイミング2 督促状や裁判所からの通知が届いた場合

次に、支払い遅延により督促状や裁判所からの通知が届いた場合です。

借金の支払いが遅れ、督促状が届いているような状況は非常に深刻で、最悪の場合、差し押さえなどの法的措置がとられるリスクがあります。

このような措置を民事執行手続きと言い、お金を貸した人(債権者)の申立てによって,裁判所がお金を返済しない人(債務者)の財産を差し押えてお金に換え(換価),債権者に分配する(配当)などして,債権者に債権を回収させる手続です。

これらの法的措置は、債権者(貸金業者やクレジットカード会社など)が借金を回収するための手段であり、差し押さえにより、大切な資産や不動産を失ってしまうなど、債務者に様々な影響を与える可能性があります。(東京地方裁判所:民事強制執行

また、借り入れ時に勤務先を申告している場合、毎月の給与の約4分の1が差し押さえの対象になることがあります。

このような事態を避けるには、督促状が届いた時点で、一刻も早く積極的に行動を起こし、解決に向けて取り組むことが肝心です。

タイミング3 借金が年収の3分の1を超えると返済が難しくなる

借金の額が自分の年収の3分の1以上になると、返済が困難になるリスクが高まります。

この3分の1という基準は、総量規制と呼ばれるものです。(日本貸金業協会「お借入れは年収の3分の1までです」金融庁「貸金業法Q&A」を参照)

借り過ぎ・貸し過ぎを防ぐために設けられた規制です。貸金業法第13条では、「貸金業者は、貸付けの契約を締結しようとする場合には、(中略)返済能力に関する事項を調査しなければならない。(貸金業法第13条「返済能力の調査」(e-GOV法令検索より引用))」と定められています。

つまり、貸金業者は、借り手の収入や借入状況、借入目的などに応じた適切な貸付条件などに照らして、借り手が返済期間内に完済することが可能であるかどうかを調べる義務があるということです。

そして、「返済能力を超える貸付け」は禁止されています。この「返済能力を超える貸付け」に該当するか否かを判断する基準の一つとして、年収の3分の1が挙げられます。

要するに、融資を禁止する基準として、新たな貸付けにより借入の総額が年収の3分の1を超えてしまうと返済が困難になることが多いため、国が返済可能な貸付上限として設定してきた目安が総量規制と言うことです。

この金額を越えるか、越えそうだという状況に至った場合は、専門家に相談するのが賢明だと言えるでしょう。

タイミング4 借金返済の為、別の借り入れをするようになった

タイミング3で、総量規制の金額を債務整理の相談の基準として挙げましたが、それはなぜでしょうか?

それは、多重債務に陥るリスクが非常に高いためです。

総量規制の対象となるのは、あくまで貸金業者の貸付けです。わかりやすいところで言うと、貸金業者が提供するカードローンや消費者金融からのキャッシングなどが対象です。

したがって、貸金業者に該当しない銀行や信金、労金等の金融機関が提供するカードローンや、クレジットカード会社のショッピングローン等は総量規制の対象にはなりません。これにより、キャッシングの他に借金をしてしまうリスクが付きまとうのです。

実際、返済に困った多くの方が、自転車操業により、借金額を大きく膨らませていきます。

例えば、キャッシングローンの返済のためにお金を使い、不足した生活資金をクレジットカードに頼り、その返済のためにさらに借り入れを行うことになります。これが習慣化すると、借金を返済しては、空いた枠でさらに借金を重ねるという典型的な多重債務の悪循環に陥っていくのです。これが、借金が雪だるま式に膨れ上がる要因の一つになります。

このように、借金の返済のために新たな借金をすることは、一時的な解決策のように思えるかもしれませんが、実際には大きなリスクを伴います。
借金の返済サイクルが無限に続き、結局は自分の債務総額が膨れ上がるばかりになってしまうのです。

このような状況から抜け出し、借金のサイクルを断ち切るには、専門家のアドバイスを受けることが重要です。

タイミング5 病気や失業などで収入が減ってしまった

病気や失業などで収入が減ってしまった場合も、債務整理を考えた方が良いでしょう。

病気や失業などで収入が急激に減ってしまう状況では、生活が苦しくなり、借金の返済に対するプレッシャーが高まります。こうした場合、債務整理を検討するのが賢明です。

まず、収入が減ると、今ある借金を返済するのが難しくなり、取り立ての圧力が強まることが考えられます。

これにより、精神的なストレスが増え、治療や新しい仕事探しに集中できなくなる恐れがあります。

ですが、債務整理をすることで、状況を一変させられます。

自分の支払い能力に合った返済プランを設定でき、負担を軽減できます。また、専門家に依頼をしている間は、借金の返済を一時的に猶予されることから、生活の再建に向けての治療や仕事探しを優先することが出来るでしょう。

また、督促状や取り立てのプレッシャーから解放され、心身の健康を守りながら、治療や新しい仕事探しに専念できるようになります。

ただし、「債務整理中に転職は出来る?|影響とリスクについて解説します」でも解説をした通り、転職が出来なくなることはありませんが、債務整理中に就職活動を行うことは、長期的に収入が減少するリスクを伴います。

そのため、失業をして債務整理をするのは良いのですが、債務整理中に転職をするのは慎重な検討を要すると言えます。

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タイミング6 借金返済のことばかり考えるようになった

最後に、主観的な辛さが挙げられます。つまり、借金返済のことばかりを考えたり、毎月の返済についてやりくりをしないといけなくなった場合です。

借金の支払いに追われる日々は、生活の質を著しく低下させます。生活費や急な出費に対する余裕がなく、絶えず不安やプレッシャーを感じることになるでしょう。

このように家計に余裕がなく、毎日借金のことばかり考えているような状況は、精神的にも経済的にも大きなストレスを生み出します。

また、返済についてやりくりをしないといけないと考えると、タイミング4 でも挙げたような多重債務に繋がる可能性が高まっている状態だと言えるためです。

これはあくまで主観的な基準ですが、「給料日が楽しみじゃなくなったら債務整理を考えた方が良い」ということを考えてください。

多くの人にとって、給与日は嬉しいものです。もはや給与をもらうことに慣れてしまったベテランの方もいるでしょうが、そのような方は初めて初任給を貰った日のことを思い出してください。

あの頃は、何を買おう、何をしよう、どのくらい貯めよう、どう使おうと、楽しい思いを巡らせることができたでしょう。お金をもらえるということは、とてもハッピーなことのはずなのです。

ですが、借金に困る方にとっては「支払いに回すお金をもらう日」に過ぎません。給与日に入った給与を、直ぐに様々な借金返済のために使わなければならず、入った給与がいくら残るかなど考えたくもないでしょう。

このような時は、債務整理を検討することをおすすめします。債務整理は、このつらい状況からの脱出口となります。
返済計画を見直し、借金を減らすことで、経済的な負担を和らげることができます。
さらに、債務整理を通じて督促状や取り立てから解放され、精神的な安定を取り戻せます。
生活に余裕ができ、将来に向けて新たな計画を立てる心のゆとりが生まれます。
借金の心配から解放され、新しいスタートを切るために、債務整理を検討してみてはいかがでしょうか。

借金問題を相談するタイミングのまとめ

最後に、ここまでの話を簡単にまとめておきましょう。

  • タイミング1 借金完済のめどが立たない場合
  • タイミング2 督促状や裁判所からの通知が届いた場合
  • タイミング3 借金が年収の3分の1を超えると返済が難しくなる
  • タイミング4 借金返済の為、別の借り入れをするようになった
  • タイミング5 病気や失業などで収入が減ってしまった
  • タイミング6 借金返済のことばかり考えるようになった

借金問題で重要なのは、借金が完済に向かっているかどうかです。
利息ばかり支払っている状態や、年収の3分の1以上の借金がある場合は要注意です。
また、支払いが遅れて督促状が届いたり、借金返済のために新たな借り入れをするようになったりしたら、それは借金問題が深刻化しているサインです。
病気や失業で収入が減少した場合や、家計に余裕がなく借金のことばかり考えている状況も、借金返済についての見直しが必要となっていると言えます。

このような状況に至っている方は、債務整理を検討するタイミングといえるでしょう。専門家に相談し、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
借金問題は一人で抱え込まず、早めに対処することが重要です。
つらい状況から抜け出し、新しい人生をスタートさせるために、勇気を持って一歩を踏み出してみてください。

債務整理相談の流れ

債務整理相談の流れと注意点について順番に説明します。

step1.相談事務所を選ぶ

まず、債務整理の相談先を選びましょう。

債務整理の相談先を選ぶ際のポイントとして

  • 相談料がかかるかどうか
  • 債務整理の費用が明確になっているか
  • 債務整理を得意とする事務所か

などを確認しましょう。

まず、相談料がかかるかどうかです。これについては、事務所のホームページなどで確認しましょう。債務整理を得意とする事務所の場合や、電話やネットでの相談が可能な事務所の場合は、相談料を取っていないケースも多いです。

次に、債務整理の費用です。

これについては、事務所によってかなりの開きがあります。例えば、同じ債務整理の手続きでも、事務所によって「2倍ほど費用が違う」ことがあるのです。「高い費用の事務所に依頼して、費用が払えなくなって辞任される」というのは、よくある失敗パターンです。
費用面は慎重に比較して、相談する事務所を選ぶことが大切です。
また、「費用の総額が明確に示されている事務所」に相談するのがおすすめです。
ホームページで一見安そうに見えても、「○万円~」と記載されている事務所があります。

この書き方では、上限が明記されていないため、最終的にいくら費用がかかるのか分かりません。
正式に依頼するまで費用が明確でない事務所への相談は、避けた方が賢明です。

最後に、債務整理を得意とする事務所であることを確認しましょう。

例えば、弁護士の中には、債務整理を得意とする弁護士もいれば、会社法務を得意とする弁護士もいます。司法書士でも、登記等を中心に行っている人もいれば、債務整理を得意とする方もいます。

このように、同じ専門家であっても、債務整理が得意かどうかは、重要なポイントになります。以下の記事で、債務整理を得意とする専門家の特徴について、詳しく解説しております。

また、債務整理費用の相場についても解説をした記事がありますので、合わせてご参照ください。

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step2.相談予約

「債務整理の相談をしたい」と思える事務所が見つかったら、事務所に相談の予約を入れましょう。

通常、債務整理の相談は事務所へ直接訪問して行いますが、電話などでの相談が可能な事務所が増えています。

相談予約は、一般的に「電話」や「メール」で行います。中には、お問い合わせフォームや事務所の公式LINEから相談予約を取れるケースもあるようです。

債務整理の相談は、所要時間は30分から1時間程度となることが多いです。そのため、ある程度時間を確保できる日時を選びましょう。

メール等オンラインで予約する場合、相談したい内容や希望の日時を記載しておくと、スムーズに相談に進むことができます。

【文章例】
クレジットカード4社、銀行1社 計300万円ほどの借金があります。
月々の返済額は7万円ほどですが、収入が減ったため毎月の返済金額を5万円以内に収めたいと考え連絡しました。
相談希望日は12/15、12/20ともに17:00以降です。

また、手続きの内容が決まっているのであれば、「自己破産の相談をしたい」「任意整理の相談をしたい」ということも明記してください。

step3.相談の事前準備

予約が済んだら、相談時の事前準備をしましょう・

相談時までに、以下の点について、手元に書類や控えなどがあると、スムーズに相談を進められます。

  1. どこの会社にいくらぐらいの債務があるか
  2. それぞれの会社で、いつ頃借りたか
  3. 借金が増えた原因
  4. 家計収支(家計簿)
  5. 通知書等が送られてきている場合は書類など

これらの内容を確認するために、手元に通帳や明細などあれば理想的ですが、おおよその数字でも問題ありません。

正式に債務整理を依頼する可能性が高い方は、相談の前に、「できればやっておいていただきたいこと」が2点あります。

1点目は「支払い方法の変更」です。
支払い方法が、クレジットカード払いになっているものがある場合、コンビニ払いや銀行振込、引き落としなど別の支払い方法に変更することです。

債務整理をするとクレジットカードは解約になり使えなくなるため、事前に支払い方法を変更しておくことで手続きがスムーズに進みます。

2点目は、「銀行の口座凍結への対応」です。
銀行を債務整理すると、その銀行の預金口座が凍結され、口座からの出金ができなくなります。
この口座凍結に備えて、あらかじめその口座にお金が入らないように対処することが大切です。
具体的には、凍結される口座に給料が振り込まれる場合、振込口座の変更が必要になるかもしれません。

給与振込口座の変更ができるか、できる場合いつ分からできるか、勤務先に確認しておくことをおすすめします。

これらの対応を事前に済ませておけば手続きはスムーズに進みますが、まだ手続きするか検討中の場合や、事前には対応しにくい場合などは、後日、依頼後に行っても大丈夫です。

step4.債務整理の相談当日

予約が完了し、事前準備も終わったら、相談当日まで待ちましょう。

債務整理の相談当日は、以下の点に注意が必要です。

まず、当然のことではありますが、事務所に訪問して相談する場合は、相談時刻に遅刻しないようにしましょう。続けて次の相談者の予約が入っている場合などは、相談が途中で終了してしまうこともあります。

特に直接訪問する場合は、道に迷うことや交通機関の遅延も考慮して、少し早めに事務所に向かうのがおすすめです。

電話などで相談する場合も同様に、次の予約が入っていると、相談が途中で終了したり、相談日時が先延ばしになったりすることもあるため、相談時間には電話で話せる状態にしておきましょう。

そして、弁護士や司法書士が債務の内容(どの業者にいくらぐらいの債務があるか)を聞いた際は、一部の債権者を除外せず、借金のすべてを伝えることが大切です。

キャッシング以外の「ショッピングでのリボ払い」や「分割払い」も、抜けがないよう伝えるようにしてください。
任意整理の場合、一部のみ手続きすることができるため、まだ使いたいカードの申告をしない方がいます。

しかし、債務整理の方針は、手続きをしない債務も含めて決定する必要があるため、必ず全体の債務を申告してください。
任意整理や個人再生の今後の返済の見通しを立てるために必要であり、自己破産の場合は免責不許可事由に影響するため、把握しておくことが重要なのです。

なお、相談には以下のような書類が役に立つことがあります。一部だけでも借金額などが把握できる場合もあり、全てをそろえる必要はありません。併せてご確認ください。

債務整理に必要な書類は何がある?手続き別に解説します債務整理に「絶対に必要な書類」は、本人確認書類や印鑑、キャッシュカードやクレジットカードなどの債務整理に関係するカードが考えられます。また、裁判所を通じて行う自己破産や個人再生の場合は、手続きが厳格であることから、多くの資料が必要となる傾向があります。本記事では、債務整理に必要な書類を、手続きごとに解説していきます。...

step5.どの手続きをするか決める

債務整理の相談をした結果、債務整理を行うと決めたら、次にするべきことはどの手続きを進めるかです。取引履歴や返済計算をもとに、債務整理の中でどの方法が適切かを検討していきます。

ポイントは、「3年で完済」できる金額かどうかです。
債務整理には「任意整理」、「個人再生」、「自己破産」の3つの方法があります。
この中で、債務整理手続き後も返済が必要なのは、「任意整理」と「個人再生」です。任意整理では、減額後の借金を「3年を目途に完済」することになります。

そのため、「3年で完済できるか?」「返済のために安定した収入はあるか?」がポイントとなります。

3年で完済が目指せる場合は「任意整理」を選ぶ方が良いケースもありますが、一方で3年で完済することが難しい場合は、「個人再生」や「自己破産」を検討する必要があります。

また、「借金の総額、収入、資産」も検討余地がある部分です。

任意整理の場合は、元金を返す必要がある一方で、個人再生や自己破産の場合、元金の一部、または全部の返済免除が認められるケースがほとんどです。ただし、資産を保有している場合、売却や債権者への返還が必要になることもあることから、一概に個人再生や自己破産が必ず優れているとは言えないでしょう。

依頼者が自分の判断で債務整理の選択を行うことは容易ではないため、弁護士や司法書士など専門家に検討してもらい、アドバイスをもらうことがベストな方法と言えます。

なお、詳しい債務整理の流れや手順に関しては、以下の記事もご参照ください。

債務整理はどんな手順で行われる?手続きの流れや手続きの期間を解説債務整理には3つの種類があり、どれを選べばいいかわからないでしょう。 また、債務整理の手順や期間について知らないせいか、余計な不安を抱いてしまう方も多くおられます。 そこで、本記事では、借金問題でお悩みの方へ、任意整理、個人再生、自己破産という3つの債務整理方法の概要、手順、期間についてご説明します。...

step6.契約、手続き費用の支払い

債務整理の方針が決まり、正式に依頼をすることになりましたら、契約書等を締結します。

これで弁護士や司法書士が正式にあなたの代理人となります。

委任契約が成立すると、弁護士や司法書士から各債権者宛に「受任通知」が送付されます。
この受任通知は、「依頼者がこれから債務整理を行います」と各債権者に知らせるものです。
これにより、各債権者からの督促や連絡は全て、弁護士・認定司法書士宛に届くようになります。
また、受任通知の送付から債務整理手続き完了までの間は、返済がストップします。

債務整理委任契約とはどんなもの?手続きの流れと効果を解説 債務整理手続きの際、多くの方は弁護士や司法書士といった専門家に依頼して行うことが通常です。その際には、弁護士や司法書士と債務整理委任契約を結ぶこととなります。 この契約を結ぶことで正式に弁護士や司法書士が債務整理手続きに着手し、様々な効果を得ることができます。 この記事では、債務整理委任契約とはどのようなものか、手続きの流れとその効果について解説します。 ...

債務整理相談の流れのまとめ

ただし、手続きを依頼し、委任契約を結ぶと着手金が発生します。原則として、着手金の支払いがなければ債務整理の手続きを開始できません。
しかし、事務所によっては、着手金が無料の場合や一部入金でよい場合など、取り扱いは様々です。

  1. 相談事務所を選ぶ
  2. 相談予約
  3. 相談の事前準備
  4. 債務整理の相談当日
  5. どの手続きをするか決める
  6. 契約、手続き費用の支払い

債務整理を検討する際、まずは相談事務所選びが重要です。
費用の総額が明確で、ホームページに知りたい情報が詳しく掲載されている事務所が望ましいでしょう。
相談予約は電話やメールで行い、事前に借金の状況や家計収支などの情報を整理しておくとスムーズです。
クレジットカードの支払い方法変更や、口座凍結対策なども、できれば事前に済ませておくことをおすすめします。
相談当日は、遅刻せず、借金のすべてを漏れなく伝えることが大切です。
債務整理の方法には、任意整理、個人再生、自己破産の3つがあり、「3年での完済可能性」が選択の目安となります。
専門家のアドバイスを受けて、自分に合った方法を選ぶのがベストな方法です。
手続き開始後は、着手金の支払いと受任通知の送付により、債権者からの督促がストップします。
債務整理は、借金問題からの脱却と新たなスタートのための重要なステップです。
適切な方法を選び、専門家の力を借りて、前向きに取り組んでいきましょう。

  • 記事監修者
  • 弁護士 近藤 裕之
  • 翔躍法律事務所 所属
  • 第一東京弁護士会 所属
  • ※法律問題に関するテキスト監修に限る