やまびこ債権回収株式会社から突然、通知が届いてしまい、どうすればよいかわからずに困っていませんか? 見慣れない会社名に、「まさか詐欺?」と不安に感じるかもしれませんね。しかし、その通知書には大切な情報が隠されている可能性が高いです。実は、この会社は八十二銀行グループの正規の会社であり、放置すると大変なことになってしまうかもしれません。この記事では、やまびこ債権回収株式会社の基本情報から、通知が届いた場合の具体的な対処法まで、分かりやすく解説していきます。この記事を読めば、あなたの不安はきっと解消されるでしょう。
目次
やまびこ債権回収の基本情報と特徴
やまびこ債権回収株式会社の概要
「やまびこ債権回収」という会社名に、突然のことで驚いた方もいるかもしれません。もしかしたら、「知らない会社から通知が来て怖い」と不安になっているかもしれませんね。しかし、安心してください。
この会社は、法務大臣の許可(第38号)を得て営業している正式な債権回収会社(サービサー)です。
サービサーとは、金融機関などから委託を受けたり、買い取ったりした債権を専門に管理・回収する会社のことを言います。
ですから、決して違法な取り立てを行うような会社ではありません。この会社は2000年に設立されていて、長野県に本社を置いています。その活動は、法律に基づき厳しく管理されているのです。
やまびこ債権回収株式会社の概要
項目 | 詳細 | 補足 |
会社名 | やまびこ債権回収株式会社 | 債権回収業に関する特別措置法に基づき、法務大臣の許可を得て設立された正規の会社です。 |
設立 | 2000年(平成12年) | 親会社である八十二銀行の沿革にも記載されています。 |
親会社 | 株式会社八十二銀行 | 八十二銀行グループの一員であり、同行からの債権譲渡・回収を主に行っています。 |
主な事業 | 特定金銭債権の管理・回収 | サービサー法で定められた特定の債権のみ取り扱います。 |
やまびこ債権回収株式会社 公式サイト「会社概要」
法務省 公式サイト「債権管理回収業の営業を許可した株式会社一覧」
八十二銀行グループとの関係性は?
やまびこ債権回収株式会社は、八十二銀行グループの一員であるという点が非常に重要なポイントです。だからこそ、八十二銀行の貸付債権などを中心に、その関連会社の債権を取り扱うことが多いのです。
2023年には八十二銀行が長野銀行と経営統合しました。その結果、2026年1月1日には長野銀行を吸収合併することが決まっています。このことから、八十二銀行だけでなく、長野銀行の債権も、今後やまびこ債権回収が扱う可能性は非常に高いと言えます。(「八十二銀行と長野銀行は経営統合します」)
これは、八十二リース、ながぎんリース、八十二カード、ながぎんカードといったグループ会社が保有する債権についても同じことが言えるでしょう。
やまびこ債権回収から通知が届いた理由とは?
なぜ突然通知が届くのか
「自分はやまびこ債権回収からお金を借りた覚えはないのに、なぜ通知が届くの?」そう思うのは当然のことです。しかし、そこには明確な理由があります。
結論から言うと、あなたが過去に借りたお金の債権が、元の金融機関からやまびこ債権回収へと譲渡されたからです。
債権譲渡とは、例えば、八十二銀行のような元の債権者が、あなたから返済を受ける権利を専門の会社に「売る」という行為です。この手続きは法的に認められているため、通知書が届いたからといって、不審な詐欺だと決めつけるのは早すぎます。
元の債権者を確認しよう
通知書が届いたら、パニックになる必要はありません。まずは落ち着いて、そこに書かれている内容をしっかりと確認してください。特に注目すべきは、「原債権者」という項目です。ここに書かれている会社名が、あなたが過去にお金を借りたり、商品を購入したりした相手です。
たとえば、「八十二銀行」「八十二カード」などの名前が記載されているはずです。この情報をもとに、過去の借入や契約内容を思い出すことが、なぜ通知が届いたのかを理解する最初のステップとなります。心当たりのない通知だとしても、元の債権者を確認すれば記憶が蘇るかもしれません。
主な取り扱い債権
項目 | 詳細な内容 | 関連性 |
八十二銀行グループの債権 | 住宅ローン、カードローン、事業性融資など | 親会社である八十二銀行、およびそのグループ会社である長野銀行の債権も含まれます。 |
リース・クレジット債権 | 八十二リース、ながぎんリースなどのリース契約債権、八十二カード、ながぎんカードなどのクレジットカード利用代金債権 | グループ会社の債権を主に扱います。 |
その他 | 貸金業者の債権、求償債権など | サービサー法で定められた範囲の債権を取り扱います。 |
やまびこ債権回収から通知が届いた際の対処法
通知の無視はNG
「どうせ昔の借金だし、もう時効だろう」と安易に考えて、通知を無視するのは絶対にやめてください。通知を放置すると、事態はどんどん深刻になります。
最初は「一括請求」という形で支払いを求められますが、それでも対応しないと、やがては裁判を起こされ、「支払督促」や「訴訟」といった法的な手続きへと進んでしまいます。その結果、あなたの給料や銀行口座、不動産などが強制的に差し押さえられてしまう可能性があるのです。そうなる前に、まずは冷静に通知書の内容と向き合うことが大切です。
本物か見分ける
とはいえ、届いた通知書が本物かどうか不安になるのは当然のことです。債権回収業者を名乗る詐欺グループによる架空請求がされているのは事実であり、法務省も、債権回収会社をかたる架空の請求に注意を呼びかけています。(法務省「債権回収会社と類似の名前をかたった業者による架空の債権の請求にご注意ください」)
しかし、いくつかのポイントを押さえれば、簡単に見分けることができます。まずは通知書に記載されている会社名や連絡先、そして許可番号が、公式サイトや法務省が公表している情報と一致するかを必ず確認してください。偽物の通知書は、こうした情報がでたらめであることがほとんどです。また、不自然な日本語や、個人的な情報が書かれていない場合も、詐欺を疑うべきサインだと言えます。
連絡先
項目 | 詳細 | 補足 |
本社 | 〒380-0936 長野県長野市大字中御所字岡田178-2 | 会社の代表的な所在地です。 |
電話番号 | 026-224-3982 | お客様相談室の電話番号です。 |
受付時間 | 平日 9:00~17:00 | 土日・祝日・年末年始は休業です。 |
北陸営業所 | 〒930-0005 富山県富山市新桜町9-20 IKビル3階 | 富山県に所在する営業所です。 |
出典:やまびこ債権回収株式会社「お問い合わせ」
時効援用の可能性
長い間、借金の返済をしていなかった場合、時効が成立している可能性が残されています。一般的に、消費者金融や銀行からの借金は、最後に返済した日から5年が経過すると時効が成立します。
ただし、時効は自動的に適用されるわけではありません。時効を成立させるためには、相手方に対して「時効援用」という手続きを正式に行う必要があります。そのため、通知書に書かれた最終返済日を確認し、5年以上経っているようであれば、安易に連絡するのではなく、専門家へ相談することを強くお勧めします。


債務整理を検討
もし時効が成立していなかったり、借金がどうしても返せない状況だったりする場合は、債務整理という方法を考えることができます。債務整理とは、借金問題を法的に解決するための手続きのことです。任意整理、個人再生、自己破産など、借金の金額やあなたの経済状況に応じて、最適な方法があります。
専門家と相談しながらこれらの手続きを進めることで、借金の額を減らしたり、支払いの負担を軽くしたりすることが可能になります。決して恥ずかしいことではありませんので、前向きに検討するべきです。

まずは専門家へ相談を
「どうすればいいのかわからない」「一人で対応するのは怖い」と感じている方は、一人で抱え込まず、すぐに専門家へ相談してください。
弁護士や司法書士は、あなたの状況を詳しく聞いてくれますし、今後の対応についても一緒に考えてくれます。通知書の内容を正確に判断し、時効援用の手続きや債務整理の相談にも乗ってくれます。自分だけで判断せず、専門家の力を借りて解決への道を探すことが、最も安全で確実な方法です。
まとめ
やまびこ債権回収からの通知を無視してはいけません
突然の通知に驚き、恐怖を感じているかもしれません。しかし、結論から言うと、通知を無視することは絶対に避けるべきです。なぜなら、この会社は法務大臣の許可を得た正規の債権回収会社(サービサー)だからです。放置してしまうと、裁判を起こされたり、給料などが差し押さえられたりする危険があります。このような事態を避けるためにも、まずは通知書に書かれている内容をしっかりと確認し、冷静に対応することが大切です。
専門家に相談することが最も安心な解決策です
「時効が成立しているかもしれない」「借金をどうやって返済すればいいか分からない」と悩んでいる場合は、一人で抱え込まずに専門家に相談することが最も確実な解決策です。弁護士や司法書士は、あなたの状況に合わせて、時効援用(時効を成立させる手続き)や債務整理(借金問題を法的に解決する方法)といった様々な手段を提案してくれます。多くの専門家が初回無料相談を実施していますので、まずは気軽に相談してみましょう。