ある日突然、「AG債権回収株式会社」から督促状が届いて、ドキッとしたことはありませんか?
見慣れない会社名に、「もしかして詐欺?」と不安になりますよね。心当たりがない借金だと、なおさらパニックになる気持ちはよくわかります。
しかし、どうぞ落ち着いてください。この会社は、法務大臣から正式な許可を得て活動している、信頼できる債権回収の専門企業です。
この記事では、なぜあなたのもとにAG債権回収から連絡が来たのか、そしてどう対処すればいいのかを詳しく紹介します。通知を無視するとどうなるのか、そして安全な解決策は何なのか、一緒に確認していきましょう。
目次
AG債権回収株式会社とはどんな会社?
「AG債権回収」という名前を聞いたことがなくても、決して珍しいことではありません。この会社は、大手消費者金融であるアイフル株式会社を中核とするアイフルグループの一員です。
法務大臣から正式な許可(許可番号第64号)を受けている、法律に沿った専門企業なのでご安心ください。詐欺会社ではありません。
この会社は、返済が難しくなった借金(専門用語で「特定金銭債権」と言います)を、銀行やクレジットカード会社などから譲り受け、代わりに回収する仕事をしています。このような会社を「サービサー」と呼びます。
項目 | 詳細 |
会社名 | AG債権回収株式会社 |
事業内容 | 債権の譲受・管理・回収業務 |
設立 | 2001年11月19日 |
資本金 | 6億円 |
本社所在地 | 滋賀県草津市西大路町1番1号 |
許可番号 | 法務大臣許可(第64号) |
AG債権回収株式会社「会社概要」
なぜAG債権回収から連絡が届いたの?
あなたがAG債権回収から連絡を受けたのには、きちんとした理由があります。それは、あなたが過去に利用したサービスの借金が、この会社に引き継がれたからです。専門的な言葉で言うと「債権譲渡」が行われた状態です。特に、AG債権回収は親会社であるアイフル株式会社の債権を多く扱っていることで知られています。
たとえば、過去にアイフルから借りたお金の返済が滞ってしまった場合、その債権がAG債権回収に譲渡されることがあります。そうなると、債権回収のプロであるAG債権回収が、あなたに支払いを求めるようになるのです。
心当たりがないと思っていても、昔使っていたクレジットカードやローン会社が、知らないうちに債権を売却しているケースも考えられます。だからこそ、通知書の内容をよく確認することがとても大切です。
AG債権回収株式会社から通知が来た!どうすればいいの?
通知が届いたら、絶対に無視しないでください!
結論から言えば、AG債権回収からの通知を無視することは、絶対に避けてください。この会社は正規の業者なので、無視を続けると事態はどんどん悪化します。督促の電話や郵便物が届くようになり、やがて法的な手段を取られる可能性が高まります。
具体的には、裁判を起こされたり、給料や銀行預金などの財産を差し押さえられてしまうことになります。給料が差し押さえられると、勤めている会社にも借金の事実を知られてしまい、人間関係や評価にまで影響が出てしまうかもしれません。そうなってからでは手遅れです。
そのため、通知が届いたら、まずは冷静に内容を確認することが最も重要です。放置することで問題が解決することはないと断言できます。
まず、通知が本物かどうかを確かめましょう
とはいえ、世の中にはAG債権回収を装った詐欺も存在します。法務省も、債権回収会社をかたる架空の請求に注意を呼びかけており、AG債権回収株式会社も、架空請求に名前を使われてしまった事例もあるようです。(法務省「債権回収会社と類似の名前をかたった業者による架空の債権の請求にご注意ください」AG債権回収株式会社「架空請求の具体的事例」)
そのため、届いた通知が本物かどうかを見分けることが、最初の重要なステップです。絶対に、通知書に記載されている連絡先に安易に電話をしないでください。詐欺業者の可能性もあるためです。
必ず、公式サイトに記載されている正規の連絡先と比べて、本物かどうかを確かめましょう。もし通知書に記載された電話番号が、公式サイトの番号と少しでも違う場合は、すぐに無視するか、被害をAG債権回収株式会社に届け出るなどの対策をするべきです。
窓口 | 電話番号 | 受付時間 |
ご返済に関する相談 | 03-5539-0423 | 平日 9:00~18:00 |
個人情報の開示・苦情 | 03-5539-0423 | 平日 9:00~18:00 |
その他のお問い合わせ | 077-503-0220 | 平日 9:00~18:00 |
servicer@a-g-sv.com |
AG債権回収株式会社「お問い合わせ窓口」
「時効」の可能性を絶対に確認してください
もし、最後に返済をしてから5年以上が過ぎているなら、その借金には消滅時効という制度が適用される可能性があります。時効が成立すれば、法的な手続きを行うことで、支払いの義務がなくなります。これは借金問題の大きな救済策の一つです。
しかし、ここで絶対にやってはいけないことがあります。それは、AG債権回収に連絡して「少しずつ払います」などと伝えてしまうことです。
これを「債務の承認」と言い、時効の権利を失ってしまうのです。一度「払います」と伝えてしまうと、それまでの時効期間がリセットされてしまいます。ですから、もし心当たりのある借金でも、まずは時効の可能性があるかどうかの確認を最優先で行う必要があります。焦って連絡する前に、まずは専門家に相談するべきです。


債務整理を検討
もし時効が成立していなかったり、借金がどうしても返せない状況だったりする場合は、債務整理という方法を考えることができます。債務整理とは、借金問題を法的に解決するための手続きのことです。任意整理、個人再生、自己破産など、借金の金額やあなたの経済状況に応じて、最適な方法があります。
専門家と相談しながらこれらの手続きを進めることで、借金の額を減らしたり、支払いの負担を軽くしたりすることが可能になります。決して恥ずかしいことではありませんので、前向きに検討するべきです。

まずは専門家へ相談を
「どうすればいいのかわからない」「一人で対応するのは怖い」と感じている方は、一人で抱え込まず、すぐに専門家へ相談してください。
弁護士や司法書士は、あなたの状況を詳しく聞いてくれますし、今後の対応についても一緒に考えてくれます。通知書の内容を正確に判断し、時効援用の手続きや債務整理の相談にも乗ってくれます。自分だけで判断せず、専門家の力を借りて解決への道を探すこと
まとめ
AG債権回収からの通知は絶対に無視してはいけません
ある日突然届くAG債権回収からの通知は、見慣れない会社名で不安になりますよね。しかし、この会社は法務大臣から正式な許可を得た、法律に沿った正規の債権回収会社です。そのため、無視し続けると事態はどんどん悪化します。督促の連絡が続くだけでなく、最終的には裁判を起こされて、給料や預金といった大切な財産を差し押さえられてしまう可能性が非常に高いです。これはあなたの今後の生活にも大きな影響を与えてしまうため、絶対に避けるべき事態です。放置しても問題は解決しないと断言できます。だからこそ、まずは冷静になって、通知書の内容を確認することが何よりも大切なのです。
一人で悩まず、専門家に相談することが一番の解決策です
どう対応すればいいか分からず、不安な気持ちを一人で抱え込んでしまう人も多いのではないでしょうか。しかし、借金の問題を一人で解決するのはとても大変です。そこで最もおすすめしたいのが、弁護士や司法書士といった専門家に相談することです。なぜなら、専門家はあなたの状況に合わせて、最適な解決策を提案してくれるからです。たとえば、もし最後の支払いから5年以上が経っていれば、「消滅時効」という制度を利用できるかもしれません。また、借金を減らすための「債務整理」という方法もあります。自分にとってどの方法が一番良いのか、プロに相談して一緒に考えてもらうのが、最も賢い選択だと言えます。勇気を出して相談することが、借金問題の解決につながる大切な一歩になります。