投資

FXの自動売買って本当に稼げるの?特徴やメリット・デメリットについてくわしく解説します。

FXには、自分の知識と経験で取引する「裁量取引」とシステムに売買のすべてを任せる「自動売買」の2種類があります。

裁量取引の特徴としては、自分の知識や経験を活かして取引したい時間帯やタイミングで売買ができる一方で、なかなか良い結果が出ないという方は少なくありません。

そのような場合に活用できるのが自動売買システムを使った運用で、システムに組み込まれたアルゴリズムで、注文から決済までを自動で行われます。

自動売買を利用することで、FXのトレードに時間を取られることがないため、日常が忙しいという方にはおすすめの運用方法です。

成績の良いシステムを見つけることができれば、稼働させておくだけで資金が増えていきますが、利用するにあたって注意すべき点もあります。

そこで本記事では、自動売買の特徴やメリット・デメリットについて初心者の方でもわかりやすいように解説します。

自動売買の特徴

自動売買とは「システムを活用して運用する方法」で、システムには自動売買で運用するために必要な取引条件(注文方法・決済方法・ナンピン数など)がアルゴリズムとして組み込まれています。

アルゴリズムとは、日本語では「算法」といわれ、運用するにあたって必要な条件をシステムに組み込むことで、過去からの値動きの流れを自動で分析や取引を自動で行ってくれます。

システムを稼働させると、以下の流れで取引が行われます。

システム稼働でチャートを24時間監視

注文用に設定したインジケーターの数値が相場と合致すればエントリー

必要に応じてナンピン(最大ポジション数は設定可能)

決済用に設定したインジケーターの数値が相場と合致すれば決済

このように、自動売買システムは事前に設定した数値をもとに売買を行い、インジケーターの数値は複数条件が設定されていても対応してくれるため、より精度の高い取引が可能です。

なお、自動売買システムを利用する場合は、取引ツールがMT4/MT5が採用されている場合はそれらにシステムを組み込んで使用することになります。

また、独自の取引ツールで自動売買を行うことができるFX業者もあり、それぞれ使用環境が異なるので注意が必要です。

自動売買のメリット

ここまで自動売買の特徴について解説しましたが、つぎにメリットについて3点を解説していきます。

簡単に始められる

1つ目のメリットは、簡単に始められるという点です。

FXを始める際は、基本的に裁量取引をすると思いますが、まずはチャートの見方から始まり、分析方法や注文・決済のタイミングなど様々な知識を習得する必要があります。

そのほかにも「専門用語」や「投資家心理」など取引面以外のことでも学ぶべきことが非常に多いため、日常が忙しい方には負担になりかねません。

しかし、自動売買システムを稼働させることで、注文や決済のタイミングを計る必要がないため自由な時間が増え、知識や経験を習得する時間も省略できます。

そんな自動売買は、FX業者によってサービスとして提供されている場合があれば、FXのプロが作成したシステムをダウンロードすることで簡単に始めることができます。

自動売買と聞くと始めるのが難しそうと感じる方も多いと思いますが、とても簡単に始めることができるので、気になる方はリサーチしてから始めてみるといいでしょう。

取引機会を逃さない

2つ目は、取引機会を逃さないという点です。

FXの取引機会を逃すことを「機会損失」といい、仕事や家事など他のことをしていたせいで取引チャンスを逃して、実際の利益や損失が発生していないにも関わらず、損をした気持ちになることをいいます。

この機会損失は、FXで取引を行っていると誰もが経験することになりますが、悔しい気持ちが強くなって、その気持ちを晴らすためにルールから外れた取引をしてしまうことにつながります。

そのような取引を行ってしまった場合、ルール通りではないため、的確な判断ができず損失を被ってしまう可能性が高くなります。

このように、機会損失を経験することで、無駄なエントリーを行ってしまうことを防げるのも自動売買のメリットです。

自動売買は24時間相場を監視しており、チャンスと判断する状況になれば自動で売買してくれるため、日常が忙しくずっとチャートを見ていられない方にはおすすめです。

感情に左右されない

3つ目のメリットは、感情に左右されないという点です。

FXに限らず投資を行っていると、取引で損失が出た場合「損失を取り返したい」と思って、いつもと違った投資の仕方をしてしまうことがあります。

労働の場合は、損失を取り戻すためには地道に働いてコツコツと利益を積み重ねる必要がありますが、投資の場合はうまくいけば損失分をすぐに取り返せる場合があります。

また、一度でも損失分をすぐに取り戻せた場合は、この経験が記憶に残って、損失が出たという感情を払拭するために無謀な取引を何度も行ってしまいます。

このような「損失を取り返したい」「今ならもっと稼げる」など感情的なトレードは、良い結果に結びつくことが非常に少ないです。

しかし、自動売買であれば、人間特有の感情で行動するということがありませんので、いつもと同じルールで取引ができる点は、無駄な損失を回避できるためメリットといえるでしょう。

自動売買のデメリット

つぎに自動売買のデメリットについて以下の2点を解説していきます。

自動売買には得意な相場と不得意な相場がある

デメリット1つ目は、自動売買には得意な相場と不得意な相場がある点です。

自動売買のアルゴリズムには「トレンド相場に強いシステム」や「レンジ相場に強いシステム」など、組まれているアルゴリズムによっては不得意な相場があります。

システムが得意とする相場とは、レンジ相場が得意なシステムの場合は、レンジ上限や下限に相場が到達したら逆張りでエントリーします。

また、トレンドに強いシステムの場合は、トレンド方向へ継続して推移すると予測できる場合は順張りでエントリーします。

しかし、以下の場合は要注意です。

トレンド相場が得意なシステムを、レンジ相場で稼働させる

レンジ相場が得意なシステムを、トレンド相場で稼働させる

上記の状況で稼働させてしまうと、変なところでエントリーしていたり、必要以上にナンピンしてしまうなど、思いもよらない取引が行われてしまう場合があります。

そのため、相場状況によって稼働させてはいけないシステムがあるという点には注意しましょう。

FXの知識や経験が身に付かない

2つめは、FXの知識や経験が身に付かない点です。

自動売買はシステムに事前に設定したインジケーターの数値と相場が合致すれば、自動でエントリーし、決済条件に到達した場合は自動で決済されます。

基本的にはFXを始める際は、自分で知識を習得して、取引をする中で経験値が高まり、トレードがどんどんうまくなることが理想です。

しかし、FXの世界ではどれだけ経験してもなかなか利益を出せる段階にまで上がれないという方が多いです。

そこで、FXでは自動売買という知識不要でも使えるシステムを利用することで、誰でも簡単に資産運用することができます。

自動売買は、完全にシステムに任せることになるため、取引で得られる経験や感情を味わうことができない点はデメリットと感じる方もいるでしょう。

とはいえ、自動売買の結果は見ることができるので、結果からどのような取引が行われたかを検証することで少しでも知識が高まるので、自分で取引を行わないにしても最低限の知識は習得しておくようにしましょう。

まとめ

ここまでFXの自動売買の特徴からメリット・デメリットについて解説してきました。

自動売買は、FXで裁量取引をしていられないという方におすすめな方法で、効率的かつ安全的に資産を増やすことができます。

そのため、日常に時間がない方のほかにも、トレード手法に自信がない方や結果が出ないという方にもおすすめです。

自動売買システムには非常に多くの種類が存在していることから、自分に合うシステムを探すとともに、システムを選ぶ際は勝率や利益率に注目して選ぶようにしましょう。