債務整理のおすすめ事務所のランキングサイトって実際どうなの？
債務整理について調べている人の中にはこのような疑問をお持ちの方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
債務整理を希望通りに進めるには、依頼する事務所選びが重要です。
この記事では事務所選びに欠かせないポイントを紹介します。
債務整理を相談する事務所選びの参考にしていただければと思います。
債務整理おすすめ事務所ランキングの根拠は？
債務整理を依頼しようと事務所を探す際にインターネットで検索するとたくさんの事務所がでてきます。
どこの事務所がいいのか悩みどころですよね。
そこで事務所を探す際にインターネットでヒットする「おすすめランキング」を参考にされる方も多いと思います。
この「おすすめランキング」の根拠はあるのでしょうか。
こういった「おすすめランキング」のほとんどが広告主をランキング形式で表示するアフィリエイトサイトであることが多いです。
このようなサイトは調査などをしてランキングを作成しているわけではないということです。
おすすめ事務所ランキングの実際
それでは、この「おすすめランキング」の信用度はどのくらいあるのでしょうか。
先ほど述べたようにほとんどがアフィリエイトサイトです。
「アフィリエイト」とは成果報酬型と呼ばれるインターネットを利用した広告宣伝の手法であり、表示しているサイト経由で事務所に依頼するとサイトを運営する会社に報酬が発生する仕組みです。
サイトを見ただけでは広告とは分からないように作成されていることが多く、いわゆる「ステルスマーケティング」である可能性が大きいです。
報酬を発生させるためにいいことばかり載っており実際に相談してみると違うということもありえます。
ランキングに入っている事務所の広告を目的として作成されているので「何故おすすめなのか」等の具体的な内容がないことが多いのです。
債務整理を相談する事務所選びに欠かせないポイント
では、どのようにして事務所を見つけるのがいいのでしょうか。
事務所選びで失敗しないために欠かせないおすすめのポイントを紹介します。
費用について分かりやすい料金体系か。
料金体系は各事務所が自由に報酬を定めることができるので事務所によって異なりま
す。
ランキングに掲載されている事務所は費用が高い傾向にあります。
広告費用がかかっているのでその分が付加されている可能性があるからです。
まずは、インターネットで相場をまず確認しましょう。
そして、費用については詳細の確認も必要です。
費用について分かりにくい事務所もあり、総額がいくらになるのか分からず後から請求されて結局思っていた金額と違うということになりかねません。
着手金が無料であっても他の費用が高い場合や独自の費用項目がある事務所もありますので要注意です。
予想外の出費で損をしないためにも費用がいくらかかるのか明確に説明してくれる事務所を選ぶことが大事です。
債務整理をするのにかかる費用の相場は下記です。
【任意整理の場合】
◇相談料 0円～1万円
◇着手金 2～10万円(1社につき)
◇成功報酬 2～10万円(1社につき)
◇減額報酬 減額した分の10％程度
◇送金代行手数料 1,000円程度（1社につき）
【個人再生の場合】
◇相談料 0円～1万円
◇着手金 25～50万円
◇成功報酬 ０円～30万円
◇個人再生委員報酬 15～25万円（不要な場合あり）
◇実費 1万～5万円
【破産の場合】
◇相談料 0円～1万円
◇着手金 20～50万円
◇成功報酬 ０円～30万円
◇破産管財人報酬 20万～150万円（同時廃止の場合は不要）
◇実費 1万～5万円
相談は無料か。
弁護士・司法書士に相談するのは「費用が高そう」「敷居が高い」といったイメージをお持ちの方がたくさんいらっしゃいます。
相談が無料ですと気楽な気持ちで相談ができると思います。
また、債務整理を依頼するか決めるために債務整理の手続きの流れや具体的な費用が気になるところだと思います。
納得して依頼するためにはじっくり話を聞く必要があります。
疑問や不安が少しでもあれば遠慮なく質問して納得できるまで説明してもらいましょう。
相談料が有料だとじっくり話を聞くことが難しくなりますので相談無料の事務所を選びましょう。
相談は何度でも無料という事務所だと尚良いでしょう。
相談無料となっているところでも初回のみという事務所もありますので気をつけて下さい。
債務整理の実績はどれくらいあるか。
事務所によって取り扱う業務や得意分野が異なります。
債務整理を専門にしている事務所を選びましょう。
債務整理を専門にしているかどうかはホームページを見れば分かりますので確認してみて下さい。
また、債務整理の実績についても重要になりますのでホームページを確認する際にはチェックが必要です。
事務所のホームページを見て債務整理に関する記載が多く、実績などがしっかり書かれている事務所であれば比較的安心して相談できます。
任意整理の実績（解決事例）が豊富な事務所を選びましょう。
自分のニーズに合っているか。
債務整理の方法は1つではありません。
具体的には【任意整理】【自己破産】【個人再生】があります。
依頼者の状況に合わせて使い分けます。
はじめから任意整理での解決方法について提案せず、依頼者の状況について確認もしないうちに自己破産を勧めてくる事務所は要注意です。
自己破産の場合、制限がありますのでこの先の生活や仕事にも影響してくる可能性がでてきます。
まずは任意整理で解決ができないかを検討し、最終手段として自己破産が妥当と判断するのであれば問題はありません。
しかし始めから自己破産を提案してくるのは業者との交渉をしっかりとしてくれないか依頼者のことを考えずに利益を重視していると考えらます。
自分がどの手続が適しているかは下記を参考にして下さい。
【任意整理が適している方】
任意整理は返済をしていく手続きなので、支払いが可能なことが条件です。
目安は、「３年から5年で返済できるかどうか」です。
毎月の返済に必要な金額を捻出するのがギリギリですと途中で払えなくなる可能性もでてきます。
少し余裕を持って捻出できる方が適している手続きといえます。
【個人再生が適している方】
個人再生は、債務を５分の１〜10分の１程度に減額して、3年から5年間をかけて分割で支払っていく手続きです。
こちらも任意整理と同様に継続した支払いができることが条件です。
任意整理よりも返済額は下がりますので負担は軽減できます。
債務額が300万円以上ある方、住宅ローンがあるが自宅を失いたくない方、一定の資格が必要な職種についている方が適しています。
【自己破産が適している方】
自己破産は、債務をすべて免除してもらう手続きです。
今後支払いをしていく必要がなくなります。
収入が少なく返済していくのが難しい方、以前に任意整理で失敗した方、家や車など、おおむね20万円以上の価値のある財産を持っていない方が適している手続きです。
債務整理のデメリットやリスクをきっちり説明してくれるか。
債務整理の共通する主なメリットは借金の総額が減額される又は免除や司法書士・弁護士事務所に依頼することで返済の催促を一旦止めることができるという点です。
債務整理をすることはメリットだけでなくデメリットも存在します。
主なデメリットは信用情報機関に手続きが記録され、一定期間は新たな借入れをしたり、ローンを組んだり、クレジットカードを作成することが難しくなります。
減額や免除等良いことばかりを強調してくる事務所は要注意です。
デメリットの説明なく手続を進めた結果思いもよらぬトラブルになりかねません。
デメリットについても説明してくれる事務所は良心的であると考えられます。
本当に依頼者のことを考えてくれる司法書士・弁護士事務所であれば、デメリットを伝えた上でリスクを避けるための対処方法について説明してくれるので、メリットばかりを強調してくる事務所より信頼できます。
債務整理着手後の流れなどもしっかり示してくれる事務所ならなお良いでしょう。
自分と「相性」が良いか。
債務整理手続は長い時間をかけて依頼者と一緒に問題解決していきます。
数年続くこともありますので簡単に終わる手続ではありません。
ですので、最後までフォローしてくれる弁護士・司法書士事務所だと安心できると思います。
そのため、対応が良く、話のしやすい人のいる、相性の良い弁護士・司法書士事務所に依頼することが重要になります。
たとえばあなたが家族や職場にバレずに手続をしたいと思っていた場合、対応の良い弁護士・司法書士事務所であれば家族や職場にバレないようにできる限りの協力はしてくれます。
電話は希望の時間帯にしてくれる、郵送物は自宅以外の場所に送ってくれる等家族や職場にバレないように配慮してくれるかを相談の際に確認してみて下さい。
相性は人それぞれあると思いますので相談の際にいろいろ話をしてみて話しやすいかどうか判断するのが良いでしょう。
また、電話の折り返しやメールの返事が早い場合は、依頼者のことを親身に考えてくれていると思います。
悩みを解消するために自分に合いそうなしっかりと最後まで対応してくれる事務所を選ぶことが重要です。
自分に合った事務所を探すための注意点は？
1 口コミや事務所ランキングは鵜吞みにせず参考程度に。
口コミや事務所ランキングのサイトは、実際に債務整理を依頼した経験者の口コミではない場合が多くあります。
事務所から広告料を集めて、事務所の広告をサイトに掲載しているのです。
広告料に金額にランクがもうけられていて、高額に広告料を支払っている事務所に問合せが多くいくようにいい口コミを投稿して上位に表示されるよう操作しているケースも少なくありません。
口コミが良いからといって必ずしも良い事務所であるとは限りません。
口コミや事務所ランキングは、候補の事務所がいくつかあり、迷ったときに参考にする程度にしておくのが良いでしょう。
2 借金解決の手段を限定せず「債務整理」で幅広く調べる。
債務整理を依頼しようと弁護士・司法書士事務所を探す際は、「債務整理」で検索して調べましょう。
上記でも述べたように債務整理の方法は1つではありません。
【任意整理】【個人再生】【自己破産】のうち、どの方法が自分の状況にもっとも適しているのかを専門家の意見や提案によって決めることが望ましいです。
債務整理方法によって手続きだけでなく手続き後の生活への影響も異なります。
ですので、まずは手段を限定せずに調べてみるとよいでしょう。
