ART法律事務所は詐欺被害の返金請求を主な取扱案件としている法律事務所です。口コミでは親身な対応が評判である一方、依頼から進展がない、過度な期待を持たせる広告、非弁行為の懸念など、悪い評判も見られます。
国際ロマンス詐欺や投資詐欺などの被害回復を弁護士に相談する際は、弁護士の経験や実績、費用体系を十分に確認することが重要です。また、詐欺被害に遭い借金を負ってしまった場合は、被害回復とは別に債務整理の検討が必要となります。
本記事では、ART法律事務所の評判や、詐欺被害回復を依頼する際の注意点について解説します。被害に遭われた方は、ぜひ参考にしてください。
ART法律事務所の概要
ART法律事務所の事務所情報
事務所名 | ART法律事務所 |
所在地 | 〒101-0025 東京都千代田区神田佐久間町3-21 相原ビル4F |
代表弁護士 | ありた かつひろ有田 勝浩 |
電話番号 | 03-6823-8063 |
FAX | 03-6800-6656 |
問い合わせフォーム | |
LINE | |
HP | ART法律事務所HP 詐欺被害回復専門HP 詐欺被害回復専門HP |
ART法律事務所の代表弁護士
氏名 | ありた かつひろ 有田 勝浩 |
登録番号 | 36433 |
弁護士会 | 第一東京弁護士会 |
代表弁護士 有田 勝浩氏の略歴 | 1985年 広島県三原東高校卒業 1993年 中央大学法学部飽津学科卒業 2005年 司法試験合格 2007年 最高裁判所司法研修書修了 2008年 しおかぜ法律事務所開設(広島弁護士会) 2015年 東京しおかぜ法律事務所開設(第一東京弁護士会) 2018年 東京ガルーダ国際法律事務所開設(第一東京弁護士会) 2022年 ART法律事務所開設(第一東京弁護士会) |
ART法律事務所の費用
相談料 | 0円 |
着手金 | 3.3%~※消費税込み |
成功報酬 | 3.3%~※消費税込み |
ART法律事務所の口コミ・評判
ART法律事務所は、googleクチコミには口コミはありませんでした。
一方、yahoo知恵袋などのSNSには、口コミがないことを不安視し、信頼できる弁護士か?などの評判を求めているものが多くありました。
ART法律事務所の良い口コミ・評判
ART法律事務所は、詐欺被害の返金交渉において、親身な対応をしてくれると評判です。詐欺被害に遭った被害者の精神状態を慮り、相談者の状況をしっかりと聞き取り、一人一人に合わせた最適な解決策を提案してくれているようです。
また、手続きもスピーディーかつ正確に進めてくれるため、安心して任せられると口コミでも高く評価されています。実際に、依頼した当日には口座の凍結を行ってくれたという声もあります。
弁護士や事務スタッフの対応も丁寧で、質問や不安には真摯に向き合ってくれるため、安心して相談できる雰囲気があるようです。
債務問題で不安を抱えている人にとって、ART法律事務所は頼りになる存在だと言えるでしょう。親身になって問題解決に導いてくれる、信頼できる法律事務所だと評判です。
ART法律事務所の悪い口コミ・評判
一方、ART法律事務所については、いくつかの懸念点が口コミで指摘されています。まず、なかなか口コミ情報に辿り着けないことから、事務所の信頼性に不安や怪しさを感じる人もいるようです。確かに、口コミは重要な情報源の一つですので、事務所の実績や弁護士の経歴などがわかりにくいと、依頼するのを躊躇してしまうかもしれません。
また、依頼から時間が経っても全く進展がないというケースが複数報告されています。詐欺の返金、被害回復には一定の時間がかかるものの、進捗状況の説明がないと不安になってしまいます。
さらに、返金が難しい案件でも返金可能であるかのように謳っている点も問題視されています。過度な期待を持たせるような広告は、結果的に依頼者の失望を招く恐れがあり、実際、詐欺被害による金銭的損失を被っている相談者に対して、弁護士費用としての着手金・調査料金などが二次被害となっていることが弁護士会で問題になっており、注意喚起も行われているのです。
加えて、非弁行為を堂々と行い、詐欺被害者をターゲットにしているのではないかという指摘もあります。弁護士には法律事務の独占が認められており、弁護士でない者が業として報酬目的で法律事務を取り扱うことは禁止されています。弁護士は公益性の高い職務を担っているからこそ、非弁提携のような行為は許されないのです。(参照:第二東京弁護士会「本当に怖い非弁提携」)
最後に、着手金の負担が大きいという声も見受けられました。債務整理を依頼する人の多くは経済的に苦しい状況にあるため、高額な着手金は大きな負担になってしまいます。
ART法律事務所の口コミ・評判まとめ
ART法律事務所の評判について、利用者の口コミを見ると、良い評価と悪い評価が混在しているようです。
まず、良い評価としては、親身な対応と迅速な手続きが挙げられます。詐欺被害に遭った人の状況をしっかりと理解し、一人一人に合わせた解決策を提案してくれると好評です。また、依頼当日に口座凍結を行うなど、スピーディーな対応も評価されています。弁護士や事務スタッフの丁寧な対応により、安心して相談できる雰囲気があると言われています。
一方、悪い評価としては、口コミ情報の少なさ、進展の遅さ、過度な期待を持たせる広告、非弁行為の疑惑、高額な着手金などが指摘されています。
口コミ情報が少ないことから、事務所の信頼性に不安を感じる人もいます。また、依頼から時間が経っても進展がないケースも報告されており、返金が難しい案件でも可能であるかのように謳っている点も問題視されています。
さらに、非弁行為を行っているのではないかという指摘も見られます。弁護士でない者が法律事務を取り扱うことは禁止されており、弁護士の公益性の高い職務を考えると、非弁提携は許されない行為です。
加えて、高額な着手金の負担が大きいという声もあります。詐欺被害に遭った人の多くは経済的に苦しい状況にあるため、弁護士費用が二次被害となることも弁護士会で問題視されています。
以上のように、ART法律事務所には良い評判と悪い評判が混在しています。詐欺被害の返金交渉を依頼する際は、事務所選びに十分な注意が必要だと言えるでしょう。
ART法律事務所は信用していいの?
ここまでは、ART法律事務所に関する情報や口コミに関して解説をしてきました。
ART法律事務所は、弁護士会に登録をした弁護士が運営する、正規の法律事務所であることは間違いありません。また、対応などに関しては一定数の好評を得ています。
ですが、上記のネガティブな意見の方がやや多い印象を受けました。また、「ART法律事務所は信用できるのか?」という口コミが散見をされているのも目にします。
では、このような口コミがあるのはなぜなのでしょうか?
弁護士について調べるのはある意味で当然
ART法律事務所は信用できるのかという疑問を持つ人がいます。これは、弁護士や法律事務所に依頼する前に、しっかりと確認しようとする姿勢の表れだと言えるでしょう。
自分が被害に遭うことがない、自分は大丈夫だという油断や過信が、詐欺被害に繋がってしまうおそれがあります。
実際、警察庁が2018年に行った「オレオレ詐欺被害者等調査」では、「自分は被害に遭わないと思っていた」と答えた方が、被害者の78.2%にもなるとのことでした。(参照:「私は大丈夫」が一番危ない!巧妙化する特殊詐欺の手口と防止策)
反対に、自分は騙されているかもしれないと慎重に考えることが、詐欺被害防止に役立つと言えます。
これは、詐欺被害の防止だけでなく、賢い消費者になるためにも重要なことです。「〇〇だから大丈夫」と即決するのではなく、商品やサービスの情報を慎重に調べることが、日常生活でも非常に大切なのです。
弁護士選びでも同じことが言えます。弁護士を信頼できるかどうかは、ホームページを見る、無料相談を受けて人柄を判断する、実績を確認する、日本弁護士連合会の日本弁護士連合会弁護士情報検索を利用するなど、様々な情報収集をした上で判断するべきでしょう。
「この弁護士なら大丈夫」と安易に決めるのではなく、慎重に検討することが賢明だと言えます。ART法律事務所の信頼性を確認しようとする人の姿勢は、とても重要なのです。
詐欺被害の回復は非常に困難なケースが多い
第二に、国際ロマンス詐欺や投資詐欺の被害回復の回復の実績が十分ではないということが挙げられます。これは、ART法律事務所に限った話ではなく、そもそも詐欺被害の返金、回復の事件は、非常に困難なケースが多いのです。
国際ロマンス詐欺や投資詐欺の被害回復は、非常に難しいのが現状です。弁護士に依頼したからといって、必ずしも被害が回復できるわけではありません。
国際ロマンス・投資詐欺とは、出会い系サイトやマッチングアプリで知り合った相手から、怪しい投資サイトを紹介され、投資をしたものの出金できなくなるという詐欺(参照:国民生活センター「ロマンス投資詐欺が増加しています!-その出会い、仕組まれていませんか?-」)のことです。
暗号資産(仮想通貨)での送金の場合、送金先のアドレスから移転先を調査すれば、詐欺の加害者が特定できるのではないかと思われがちです。しかし、実際には加害者の特定は極めて困難です。仮に特定できたとしても、海外居住の外国人であることが多く、回収は容易ではありません。
また、振り込め詐欺救済法に基づいて、送金先の口座を凍結し、被害回復分配金の支払いを受けるという方法もあります。しかし、犯罪に利用された口座は、すぐにお金が引き出されてしまうことが多く、凍結しても口座に残金がないことが少なくありません。そして、他にも被害者がいる場合は、分配することになるため、全額を自分の被害回復に充てられるとは限りません。
SNSでやりとりした人と、お金を振り込んだ口座の名義人が別人だったり、SNSの運営会社に問い合わせても相手を突き止められなかったり、口座を差し押さえてもお金が残っていなかったり、海外在住の相手だったりと、様々な理由から被害回復が難しいのです。(参照:第一東京弁護士会「国際ロマンス・投資詐欺のFAQ」)
一部の弁護士事務所に対しては二次被害を訴える声がある
第三に、詐欺被害の返金や回復の事件は非常に困難なケースが多いにもかかわらず、一部の弁護士事務所などが「被害回復への過度な期待を持たせる誇大広告」を利用し、多額の着手金を受け取ることで二次被害の拡大に加担しているという問題があります。
国際ロマンス詐欺などのSNS上での被害が増加する中、一部の弁護士が着手金目当てに広告を出し、二次被害を拡大させているという深刻な現状があるのです。NHKニュースによれば、着手金を支払ったのに対応してもらえないという、いわゆる詐欺の”二次被害”とされる事例が各地で相次ぎ、東京都内の消費者窓口への相談がこの3年で3倍以上に急増しているとのことです。(参照:弁護士に着手金払うも対応されず 詐欺の“二次被害”相次ぐ)
つまり、詐欺被害に遭った人が、被害回復を求めて弁護士に相談したところ、高額な着手金を払わされたにもかかわらず、実際には被害回復が難しいケースが多いということです。
弁護士は、被害回復の見込みが低いにもかかわらず、過度な期待を持たせるような広告を出して、着手金を取ることがあるのです。これでは、詐欺被害者が二重の被害を受けることになってしまいます。
確かに、詐欺被害の回復は容易ではありません。しかし、だからこそ弁護士は、被害者に対して誠実に向き合い、適切なアドバイスをすることが求められます。過度な期待を持たせて着手金を取ることは、弁護士としての倫理に反する行為だと言えるでしょう。
詐欺被害者を守るためにも、こうした二次被害の問題には真剣に取り組む必要があります。弁護士会などが中心となって、適切な対応を進めていくことが重要だと考えられます。
被害回復を望む人は、安易に高額な着手金を払うのではなく、複数の弁護士に相談するなどして、慎重に選ぶことが大切です。そして、弁護士側も、被害者の立場に立って、誠実に対応することが求められるのです。
詐欺被害に遭ってしまった場合の対処法
投資詐欺や副業詐欺、国際ロマンス詐欺などの被害に遭ってしまった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。
詐欺被害からの回復を図るためには、適切な弁護士事務所への相談と、必要に応じた債務整理の検討が重要となります。
適切な費用設定と豊富な実績を持つ弁護士事務所を選ぶ
詐欺被害の回復を弁護士に依頼する際は、費用体系が明確で適切な水準であることがとても大切です。
特に、国際ロマンス詐欺などのケースでは、被害金の全額回収が非常に難しいことが多いのが実情なのです。それなのに、一部の事務所では大げさな宣伝を行い、高い着手金を取りながら十分な成果を上げられていないという問題が起きています。このような不適切な対応が、二次被害を生み出す原因にもなっているのです。
弁護士を選ぶ際のポイントは、大きく分けて2つあります。
1つ目は、費用体系が明瞭で、適切な水準であることです。
着手金無料をうたう事務所も多くありますが、その場合は成功報酬が高めに設定されていることも少なくありません。ただし、回収可能性の低い詐欺案件では、初期費用を抑えられるメリットは大きいと言えるでしょう。
2つ目は、詐欺被害回復の豊富な実績を有していることです。
弁護士の経験年数や受任件数、実際の回収額などを総合的に判断することが重要になります。誠実な事務所であれば、問い合わせに対して丁寧に回答してくれるはずです。
つまり、詐欺被害の回復を依頼する際は、費用体系と実績の両面から慎重に弁護士を選ぶ必要があるのです。過大な宣伝に惑わされず、冷静に判断することが大切だと言えます。
また、弁護士側も被害者の立場に立って誠実に対応することが求められます。回収が難しいケースでも、その見通しを正直に伝え、適切なアドバイスをすることが重要なのです。
被害者を守るためにも、弁護士会などが中心となって、二次被害の防止に取り組んでいくことが必要不可欠だと考えられます。そして、被害者も安易に高額な着手金を払うのではなく、複数の弁護士に相談するなどして、慎重に依頼先を選ぶことが大切なのです。
詐欺を受けて借金をしてしまった場合は、債務整理を検討する
副業詐欺や投資詐欺では、契約金などの名目で、その支払いのために消費者金融などから借り入れをさせるケースもあります。
このようにしてだまし取られた借金を、詐欺会社から回収できれば問題はありません。しかし、回収できなかった場合、最終的には返済の義務を負うのは被害者なのです。
特に、借り入れ額が高額になると、消費者金融などへの返済は非常に難しくなってしまいます。借金額がある程度膨らんでしまったケースでは、債務整理の検討が必要となることが多いでしょう。
つまり、詐欺被害に遭い借金を背負ってしまった人は、詐欺被害回復とは別に、債務整理の相談をすることを強くおすすめします。
詐欺被害回復は、加害者から直接お金を取り戻すことが目的ですが、それが難しい場合は、借金問題に向き合わざるを得ません。債務整理を検討することで、返済額を減らしたり、返済期間を延ばしたりすることが可能になるのです。
ただし、債務整理にも様々な方法があり、それぞれにメリット・デメリットがあります。自己破産や個人再生などの法的手続きを取る場合は、弁護士に相談することが不可欠です。
一方、任意整理であれば、弁護士に依頼せずに自分で交渉することも可能ですが、専門的な知識が必要になります。やはり、弁護士のサポートを受けることをおすすめします。
いずれにしても、詐欺被害に遭った上に借金を抱えてしまった人は、一人で問題を抱え込まずに、専門家に相談することが大切です。弁護士は、詐欺被害回復と債務整理の両面からサポートしてくれるはずです。
困難な状況に直面しているかもしれませんが、適切な助言を得ることで、必ず道は開けるはずです。まずは一歩踏み出して、相談することから始めてみてください。
なお、どのくらいの借金があると債務整理をした方がいいのかについては、【必見】借金いくらくらい債務整理が必要か?金額別でご紹介しますで解説をしております。併せてご参照ください
債務整理を得意とする法律事務所・司法書士事務所の一覧、レビューは以下の記事をご覧ください。