ファクタリング

給料ファクタリングは危険です!違法性・リスクを徹底解説します

給料日前に急にお金が必要になった」「誰にもバレずにすぐにお金を用意したい」—そんな切実な状況で、インターネットで見かける給料ファクタリングというサービスに惹かれていませんか?ですが、ちょっと待ってください。この手軽に見える資金調達方法には、あなたの想像を超える大きな危険が潜んでいます。実は、給料ファクタリングの多くは、単なる借金ではなく、法外な金利を要求する違法なヤミ金融なのです。

「まさか自分がヤミ金に?」と不安に思うかもしれません。しかし、日本の最高裁判所がこの取引を「お金の貸付け」だと正式に断定し、無登録の業者は法律違反だと認められています。金融庁警察庁国民生活センターといった公的な機関も、あなたの生活が破綻してしまう前に利用をやめるよう、強く警告しているのです。

この記事では、給料ファクタリングの仕組みから、なぜ年利850%を超えるような法外な金利が生まれるのか、そして勤務先にまで及ぶ悪質な取り立ての実態まで、その違法性と危険性をお伝えします。

給与ファクタリングとは?普通のファクタリングとの違い

給与ファクタリングの仕組みとは?

給与ファクタリングという言葉を聞いても、ピンとこない方も多いでしょう。ですので、まずは給与ファクタリングの仕組みと、一般的なファクタリングとの決定的な違いから解説をしましょう。

給与ファクタリングは、利用者が業者に「来月の給与を受け取る権利」を売ります。次に、業者は、額面金額から手数料を引いたお金を、利用者へ渡します。そして、給料日になったら、利用者が自分の給与を受け取り、そのお金を業者へ支払うことで取引が終わります。

つまり、「賃金債権(給与を受け取る権利)の売買」が、この給与ファクタリングなのです。。

ですが、この取引の目的は、業者にとっては高い手数料、利用者にとっては急場しのぎの現金を手にすることです。この手数料こそが、実質的には違法な金利と見なされるのです。

多くの業者は、この手数料で年利に換算すると数百パーセントという、法外な利益を得ています。手軽に見えても、その裏側には大きな危険が潜んでいるのです。

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普通のファクタリングとの決定的な違い

一般的なファクタリングは、企業が売掛金(取引先から将来もらう予定のお金)を、資金調達のために金融機関などに買い取ってもらう、合法的なビジネス取引です。これは主に会社の運転資金を素早く得る目的で行われます。一方で、給与ファクタリングは、個人が自分の賃金債権を売買する取引です。

この「個人が自分の給与を売る」という点が決定的な違いを生みました。

裁判所は、この給与の売買を「個人に対するお金の貸付け」と認定したのです。

その結果、給与ファクタリング業者の多くは、貸金業の登録が必要であるにも関わらず、許認可を行っていないヤミ金融であると断罪したのです。

普通のファクタリングは健全な資金調達ですが、給与ファクタリングは違法行為に該当する可能性が極めて高いと断言できます。この違いを絶対に間違えてはいけません。

公的機関が警告する給与ファクタリングの危険性

給与ファクタリングがヤミ金融であるという事実は、日本の最も権威ある司法機関によって明確に示されています。もしあなたが給与ファクタリングの利用を考えているなら、公的機関が発している厳しい警告に耳を傾けてください。彼らは、あなたの生活を守るために、この危険性を強く訴えています。ヤミ金融に一度手を出すと、その代償は非常に大きくなると覚悟すべきです。

最高裁が「貸付け」と断定!違法性の法的根拠

給与ファクタリング業者は、これまでずっと「債権の売買だから貸金業法は関係ない」と主張し続けてきました。しかし、この主張は完全に否定されています。令和5年2月20日に出された最高裁判所の決定は、給与ファクタリングの本質を明確に示しました。その判断とは、給与ファクタリングは実質的に「お金の貸付け」であるというものです。

給料ファクタリングの違法性が決定的に示されたのは、最高裁判所の判決です。

法的判断を下した公的機関最高裁判所
判決/決定日令和5年2月20日第三小法廷決定
判決の要旨貸金業の登録を受けず「給料ファクタリング」名目の取引を行った者について、取引に基づく金銭の交付は貸金業法および出資法にいう「貸付け」に当たると認定。原判決(貸金業法違反および出資法違反の各罪の成立)を是認した。
法的効果業者の「債権譲渡」という主張を退け、実質は「貸付け」であるという判断が最高裁で確定。これにより、違法な業者の多くは「ヤミ金融」として明確に刑事罰の対象となる。
【出典】金融庁「ファクタリングの利用に関する注意喚起」 (最高裁判決の要旨を引用)

この判決では、貸金業の登録をしていない業者は貸金業法違反、法外な手数料を取る業者は出資法違反という、刑事罰の対象となる違法業者だとしました。

つまり、給与ファクタリングの業者の多くは、法律を破っているヤミ金融なのです。この最高裁判所の判断は、業者の違法性を疑う余地がない証拠なのです。

警察庁や消費者庁も警告を出している

最高裁判所の判断が出る前から、公的な機関は一貫して給与ファクタリングの危険性を警告してきました。

例えば、金融庁は「給与の買取りをうたった違法なヤミ金融にご注意ください!」という強いメッセージを発しています。彼らは、登録のない業者の利用は、高額な手数料や悪質な取り立てにつながると指摘しているのです。

さらに、国民生活センターにも、高額な手数料や強引な取り立てに関する相談が数多く寄せられています。2020年6月12日に「給与のファクタリング取引と称するヤミ金に注意!-高額な手数料や強引な取り立ての相談が寄せられています-」と題する報道発表を行いましたが、その中では、「年率換算で数百パーセントにもなる高額な手数料を請求される」「勤務先や家族への強引で執拗な取り立てが発生し、生活が破綻するおそれがある」などの指摘がなされています。

警察庁も、違法な業者を実際に摘発し、逮捕に至っている事例が複数存在します。警視庁の発表する「無登録の給与ファクタリング業者に注意!」でも、前述の裁判所の判例と同様に、実質的な貸金業を営む給与ファクタリングを「違法なヤミ金融業者」と断じています。

これらの事実は、給与ファクタリングが単なる金銭トラブルではなく、社会的な犯罪行為であることを示しています。もし被害に遭われた場合は、すぐに専門の窓口へ相談することが必須です。

年利850%も?給与ファクタリングの問題点

給与ファクタリングの何が問題なのかというと、それはひとえにお金を搾取する仕組みになっている点です。

お金に困っているあなたの足元を見て、法外な手数料と悪質な手段で苦しめます。特に、その手数料の高さと、利用者だけでなくあなたの周りの人まで巻き込む取り立ての手口は、絶対に許されません。これらの問題点を知れば、決して手を出してはいけないと理解できるはずです。

法外な「手数料」の正体は年利数百パーセントの闇金利

給与ファクタリング業者が「手数料」と呼ぶものは、実態は利息です。しかも、その利息の高さは想像を絶します。国民生活センターによると、給与ファクタリングで請求される「手数料」を年利に換算すると、数百パーセントになるケースが頻繁に発生しているのです。

驚くべきことに、中には年利が850パーセントを超える事例も確認されています。

これは、「利息制限法」で定められた上限金利(年20パーセント)を遥かに超え、出資法第5条に抵触し、刑事民事両面での責任追及をされることとなる、完全な違法行為です。

つまり、業者はあなたに対して、法律で許される範囲の40倍以上の金利を要求していることになります。

あなたの支払ったお金のほとんどが、法外な利益として業者の懐に入っているという事実を知ってください。これは、お金を貸すという行為ではなく、お金を盗み取る行為であると断言できます。

勤務先にバレる!悪質な取り立ての実態と対処法

給与ファクタリングのもう一つの大きな問題は、その悪質な取り立てです。もしあなたが一度でも支払いが遅れると、業者の態度は一変します。彼らは、あなたの個人情報や緊急連絡先を握っていることを盾に、常識では考えられないような強硬な手段に出ます。

最大の被害は、あなたの職場への連絡です。

業者は、あなたを精神的に追い詰めるために、あなたの勤務先へ無関係な電話を何度もかけます。その結果、会社に借金やトラブルが発覚し、あなたの立場や信用が失われるという、深刻な事態になるのです。

さらに、家族や親族にまで連絡が行き、あなたの大切な人たちを巻き込んでしまいます。もし、このような取り立てが始まった場合は、一人で悩まず、すぐに警察や弁護士などの専門家に相談することが、自分と大切な人を守る唯一の方法です。