債務整理をすると借金が減額できると聞きました。
ただ、債務整理を実施した場合、この先一生新たな借入ができなくなってしまいそうでなかなか踏み込めません・・・💦
債務整理を実施しても、将来ずっと新たな借入が不可能になるわけではありません!
債務整理は現在の膨れ上がった借金に対処する手段で、一時的には信用履歴や審査基準に一時的な影響を及ぼすしますが、一定の期間が経過すれば再び借入が可能になることが一般的です。
✅債務整理した場合のローンが組めない期間
✅将来必要になるであろう出費にはどのようなものがあるか
✅どうしてもお金が必要な場合の手段
債務整理とは?
債務整理は、借金問題を解決する法的手続きで、借金の減額、または完全免除を実現できる方法です。
一般的に「任意整理」では借金の金額や利息を減らし、これに対して「自己破産」や「個人再生」では借金の元本を削減し、一部またはすべての借金をゼロにすることが出来ます。
近年、クレジットカードやキャッシングの利用が容易になり、多くの人が借金を抱えるようになりました。
しかし、一見順調に返済が行えていて「毎月遅れ無く返しているから大丈夫」と自分は債務整理しなくても平気とおもっていても、気づかぬ間に実際は、利息ばかりを返済しなかなか借金の元金の返済に至っていないというケースも多く存在します。
債務整理は、こうした問題に対処し、借金問題から生活を再建する手段の一つです。
ローンが組めない期間
債務整理を行うと、債務整理の事実が信用情報に登録されるため、信用情報に悪い影響を与えます。
この情報は他の金融機関や信用調査機関にも知られ、新たな借入れ申請の際に影響を及ぼしてしまうことがあります。
このため、債務整理を行ったあと一時的に新たな借入れが難しくなるのです。
ただし、重要な点は、これらの影響は一時的なものであり、一定の期間が経過すると徐々に回復していくという点です。
一般的には任意整理の場合、約5〜7年後には信用情報におけるマイナスの記録が削除され、再び借入れが可能になります。
破産や個人再生の場合は約7〜10年にわたって記録が残ります。
従って、債務整理は借金問題を解決し、将来の再建を支援する手段であると同時に、その一時的なデメリットにも注意が必要です。
債務整理すべきタイミング
前述したとおり債務整理を検討すべきタイミングについて考えると、早い段階での着手が有利です。
なぜなら、債務整理を早めに行うことでメリットがあります。
✅早期に借金を完済すると、その分早く信用情報の記録が削除される
✅金利や延滞金が積み重なることによる借金問題悪化のリスクを防げる
✅まとまったお金が必要になった時のために備えられる
早く信用情報の記録が削除される
債務整理の情報は、確かに一定の期間信用情報に残りますが、完済後期間が経過すると、情報に対する悪影響が徐々に薄れ、再び借り入れがしやすくなります。
つまり、早い段階で債務整理を終えることで、将来の再建のために有利なスタートを切ることができます。
借金問題悪化のリスクを防げる
債務整理を遅らせることは、借金問題が悪化する可能性を高めます。
金利や延滞料などが積み重なり、借金がどんどん増加してしまうことがあります。
その結果、債務整理の際に減額交渉をしても苦しい生活を強いられる結果となる可能性が高まってしまうのです。
したがって、問題が小さいうちに対処することが賢明です。
お金が必要になった時のために備えられる
結婚、進学、病気、けがなどライフステージに応じて大きな支出が必要になる場面が、この先も必ずあります。
急にまとまった資金が必要になるかもしれません。
債務整理を行って借り入れ能力を回復させることは、そのような急な場面で新たな借入を行うことや、生活に余裕を生み出し貯金を始めることができるよう、将来に備えて必要不可欠と言えます。
借金問題が浮上した段階で早めに債務整理を検討し、問題を解決し、将来の不測の事態に備えることが賢明です。
ライフイベントにかかる資金はいくら必要
人の一生はさまざまなライフイベントによって彩られます。
そのタイミングは人それぞれことなりますが一つひとつの出来事には多額の資金が必要となります。
以下に、人生における主要なライフイベントの一例を年代別で紹介します。
20代 | ・大学や専門学校の学費 ・初めての一人暮らしや賃貸アパートの家賃 ・車の購入や維持 ・新しい仕事やキャリアのスタートに関連する経費 |
30代 | ・結婚式の費用 ・子供の出産や養育費用 ・住宅の購入や住宅ローンの返済 ・子供の教育費用 |
40代 | ・子供の教育費用(進学など) ・住宅の改装や大規模な修繕 ・親の介護に関連する費用 |
50代 | ・健康関連費用(医療費など) ・親の葬儀、遺品整理 |
60代 | ・高齢者向けの住宅や施設に関連する費用 ・医療費や介護にかかる費用 |
これらはそれぞれの場面でまとまったお金を要すことになりたびたびローンなどで対応せざるを得なくなるケースが多いです。
一生に必要なお金(1世帯当たり)は約3億円といわれています。
その中でも大きな費用を要する4つを解説していきます。
結婚資金
結婚資金は、結婚に関連する費用全般を指します。
結婚は多くの人にとって一生の中で最も特別な瞬間のひとつであり、大切にしたいイベントのひとつですが、その準備にはさまざまな経費がかかります。
挙式に関連する費用には、会場、装飾、新郎新婦の衣装、ヘアメイク、招待状、ケーキ、料理、写真、贈り物、交通費、宿泊施設などが含まれ、最低でも約300万~400万円以上かかります。
また、挙式に関する経費だけでなく、婚約指輪や結納金など、前後の費用も大きな負担となります。
さらに、新婚旅行や新生活を始めるための引っ越し費用、新たな家具をそろえるための資金も必要です。
教育資金
教育資金は、教育にかかる費用を指します。
これには、子供の教育費用や自己教育のための費用が含まれます。
子供を育てる際に必要な教育費用は、1人あたり1000万円以上もかかると言われています。
子供の教育には学費、教科書、学用品、授業料などが含まれます。
特に大学進学や専門職の教育には高額の費用がかかることが一般的です。
最近では、物価高の影響なども伴い子供の教育にかかる費用は増加傾向にあります。
住宅資金
住宅資金は、住宅に関連する費用全般を指します。
夢のマイホームの購入には住宅ローンの返済、住宅保険、修繕やリフォームなどが含まれます。
住宅は多くの人にとって一生の中で最も重要な買い物の一つであり、一般世帯で平均3000万円~4000万円は必要です。
住宅資金の計画には、住宅の価格、ローンの金利、返済期間、保険料、税金、修繕やリフォームに必要な予算など、さまざまな要素を考慮する必要があります。
老後資金
老後資金は、退職後の生活を支えるために不可欠な貯蓄と投資を指します。
この資金には、健康保険料、医療費、生活費、介護費用などが含まれます。
近年では、亡くなった後の葬儀やお墓についても考慮することが増え、これらの費用も老後資金の一部として計画する必要があります。
老後資金の計画は、個々の状況に合わせて検討されます。
これには退職時期、生活スタイル、健康状態、家族の状況などが影響します。
どうしても急なお金が必要になった場合はどうする?
では、債務整理をしてどうしても急なお金は必要になった場合どのようにしたらよいのでしょうか。
国の制度を利用する
債務整理中でお金が必要で、生活が困難な状況にある場合、以下の方法を検討できます。
生活保護
生活保護は、基本的な生活費や住居費を支援する公的制度です。
緊急に生活費が必要な場合や一時的な収入がない場合に申請できます。
市町村の福祉制度
地域によっては、低所得世帯や困難な状況にある人々を支援するための福祉制度が提供されています。
例えば、食料支援、医療費の助成、子育て支援などがあります。
自分の居住地域の福祉制度を調査し、利用できるか確認してみてください。
食料支援
食料支援は、フードバンクや食料救済団体を通じて提供されるサービスで、急な食糧不足に対応します。
食料が不足している場合、これらの組織から支援を受けることができます。
年金担保貸付
年金担保貸付は、年金を受け取る権利者向けの貸付制度で、生活費や急な支出に対処するための支援が提供されます。
この制度を活用することで、一時的な資金調達が可能です。
家族や友人に相談する
債務整理中でお金に困っている場合、家族や友人に相談し、一時的な援助を受けることも考えられます。
信頼できる人たちとの協力は大変助けになります。
これらの支援制度は、生活が厳しい状況に直面している人々のために設けられています。
各制度には条件が設定されているため、詳細な情報や申請手続きについては、居住地の役所や福祉機関に問い合わせてみてください。
また、身近な人たちとの協力も大切です。
公的機関や弁護士など、専門家に相談する
経済的な問題や借金の困難な状況に直面することは、誰にとっても大きなストレスとなります。
しかし、重要なことは、このような状況に直面している場合、一人で悩み続けないことです。
専門家はあなたの具体的な状況を理解し、適切なアドバイスを提供します。
債務整理方法や法的権利についての情報を提供し、あなたが最良の選択肢を選べるようサポートしてくれます。
また、法的手続きをスムーズに進めたり、債権者との交渉を行ったりするのに役立ちます。
これにより、あなたのストレスが軽減され、問題解決に向けて前進することができるでしょう。
重要なのは、問題が深刻化する前に、専門家や公的機関に相談することです。
一人で抱え込まず、助けを求めることが大切です。