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債務整理

債務整理するとローンは組めない?影響や対応方法を解説します

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務整理を行うことにより、一定の期間、新規のローンが組めないことや、契約中のローンにも影響が及ぶことがあります。

なぜなら債務整理をすることにより信用情報機関に事故情報が登録されるからです。

また、過去に借金や支払いの滞納をしていた会社には、自社のブラックリストに登録されている場合があります。

しかし、債務整理をした後であってもローンへの影響を最小限に抑える方法があります。

今回はそちらを解説していきます。

任意整理(債務整理)するとローンは組めない? 

「任意整理した後も新しくローンは組めるの?組めないの?」

「現在返済しているローンは任意整理するとどうなるの?」

結論としては任意整理をすると、一定期間ローンは組むことが非常に困難となります。

また、返済中のローンを任意整理する場合には、家や車を失う可能性が非常に高く手続きをする際には注意が必要となります。

しかし、借金の返済中にローンを組むことを検討しているような場合には、任意整理をし早く完済しておくことも選択肢の一つです。

債務整理をして借金を完済した方が早期にローンを組めることもあるためです。

この記事でわかること

✓債務整理後にローンを組めない期間

✓債務整理後にローンを組む際に留意すべきポイント

任意整理による新しいローン契約への影響

任意整理後約5年間はローンを組めない

まず、信用情報に対する影響についてです。

任意整理の手続きをとると信用情報機関に事故情報が登録されます。

これをブラックリスト状態と言います。

信用情報機関はは、個人の債務や返済の状況などの情報を管理している機関です。

以下の3つの機関があります。

  • ・株式会社シー・アイ・シー(CIC)
  • ・株式会社日本信用情報機構(JICC)
  • ・全国銀行個人信用情報センター(KSC)

銀行のような金融業者は、自動車ローンや住宅ローンを組む際の審査時に信用情報機関を参照します。

そして、事故登録がないかどうか確認しローン契約を結ぶかどうか判断します。

信用情報機関に事故情報が登録されている場合、

「支払い能力に問題あり」と判断されてしまいます。

そのため、事故情報の登録が消えるまでの約5年間はローンを組めないのです。

賃貸契約に影響することもある

多くの方が住まいを確保するため、賃貸契約を利用しているかと思われます。

ここでは任意整理をしてしまうと賃貸契約に影響がでないかどうか解説していきます。

通常は任意整理をしても不動産会社が信用情報を確認することは出来ません。

ですから、事故情報が不動産会社や大家さんに知られることはありません。

よって従来賃貸契約については影響がでる可能性は少ないでしょう。

しかし賃貸物件に信販系の保証会社が付いている場合等は注意が必要です。

信販系の保証会社は信用情報機関を参照できるためです。

ですから、事故情報が登録されている間は賃貸契約ができない可能性があります。

最近では、信販会社が保証会社となる賃貸契約が多くなってきているようですので、新規の賃貸借契約も、出来ない場面が生じるかもしれません。

ただ、保証会社を付けずに借りられる物件も数多くあります。

条件に付いて、相談に応じてくれる不動産業者もあります。

ですから、諦めるのではなく、不動産業者に相談してみましょう。

過払い請求ならブラックリストに載らない!?

過払い金とは、消費者金融などの貸金業者に払い過ぎていた利息をいいます。

過払い金が発生していれば、返還を要求して全額取り戻すことが可能です。

では、過払い請求をするとブラックリストに載るのでしょうか?

これに関しては、心配は必要ありません。

完済後の過払い金請求であればブラックリストに載ることはありません。

また、借金を返済中であっても、過払い金で借金で払えることがあります。

その場合であれば、ブラックリストには載りません。

しかし、現在の借金総額から過払い金を差し引いてもまだ借金が残ってしまうような場合はブラックリストに事故登録されてしまいます。

借金が残っているような場合に過払い金請求を検討されている方は、先ずは弁護士や司法書士に相談し調査・計算をしてもらい、過払い金があるかどうか確認をしてもらうといいです。

5年以上経ってもローンが組めないケースもある

金融機関はグループ会社内で、独自のブラックリストをグループ内で共有しています。

いわゆる社内ブラックというものです。

これらは、各金融機関が独自に持っているものです。

ですから、信用情報機関の情報が消えても、社内ブラックの情報は残ってしまいます。

そのため任意整理を行い社内ブラックになっているような場合は、金融機関やグループ会社の利用が出来なくなる可能性が高くなっています。

たとえば消費者金融のプロミスを相手に任意整理すると、プロミスの契約はできません。

また、グループ会社の三井住友銀行とも取引できない可能性が高くなってしまうのです。

もちろん収入状況の変化により審査に通っているケースもあります。

ただし、基本的には審査に通らない可能性の方が高いでしょう。

任意整理後に早くローンを組むための5つのポイント

任意整理を終えた後、出来る限り早くローンを組むためのポイントは次の5つです。

  • ✓事故情報が削除されてからローンを契約する
  • ✓あらかじめ情報開示請求で状況を確認する
  • ✓任意整理した金融会社や関連会社は利用しない
  • ✓和解後の返済を滞納しない
  • ✓ローン契約で審査される条件を意識する

債務整理をすることで事故情報の登録は避けられません。

ですが、事故情報登録の影響を最小限に抑えることはできます。

ここでは、事故情報登録の影響をできるだけ抑える方法を解説します。

事故情報登録が削除されてからローンを契約する

信用情報機関の事故情報登録は任意整理による事故情報登録は約5年で消えます。

永遠に残るわけではありません。

そして、その後のローン審査に事故情報は影響しません。

よって事故情報が削除されてからローンを契約することで、任意整理の影響を抑えることができます。

それぞれの信用情報機関が定めている事故情報の登録期間は以下のとおりです。

CIC債務整理・個人再生の手続き前に3か月以上の延滞があれば5年。自己破産は5年
JICC任意整理・個人再生・自己破産ともに5年
KSC任意整理で保証会社が代位弁済をした場合は5年。個人再生や自己破産は10年

あらかじめ情報開示請求で状況を確認する

債務整理による事故情報の登録は、5年経過前に消えている場合があります。

事故登録が削除された後にローンの申請を行いたい場合は、事前に信用情報機関に登録状況を確認するといいでしょう。

各信用情報機関に情報開示請求を行えば情報を開示してもらえます。

情報開示請求の方法は信用情報機関によっても違いますが、インターネット、郵送又は窓口から申し込み可能です。

任意整理した金融会社や関連会社は利用しない

任意整理した金融機関や関連会社は社内ブラックになっている可能性があります。

ですので、信用情報機関の事故情報の登録が消えた後も申し込まない方が賢明です。

任意整理をした会社はもちろんですが、任意整理をしたグループ会社ではない会社であることを確認してから申し込むようにしましょう。

最近では、インターネットで複数の金融機関に一括で審査を申し込める「一括審査」という方法もあります。

審査が通った中から自分にとって最良な金融機関を選ぶという方法あります。

ぜひ検討してみましょう。

和解後の返済を滞納しない

任意整理で分割金額の減額交渉や利息のカット又は利率の引き下げをする和解契約を結ぶと、和解契約で決定した金額を返済していくことになります。

和解契約後に返済を滞納すると一括請求される可能性が高いです。

通常は2ヵ月間分(2回分)の返済が滞ると和解が破棄となり一括請求となります。

一括請求されると完済するまで遅延損害金が発生します。

和解が破棄になった後に返済の意思を見せても、和解内容どおりの返済ができなくなる可能性が高いでしょう。

その場合は同じ金融業者と再度の交渉(任意整理)をするという方法もあります。

ただ、再和解の場合は良くて最初の和解と同じ、

場合によっては最初の和解よりも条件が厳しくなる可能性があります。

再和解により条件が良くなることはありませんので極力避けたいところです。

ローン契約で審査される条件を意識する

事故情報の登録が削除されれば、事故情報が原因でローン契約に通らない、という事態は避けられるでしょう。

しかし事故情報の登録の削除によって、必ずローン契約に通るかというとそうではありません。

通常のローンの審査では、主に次のような項目が審査時にチェックされますのでおさえておきましょう。

ローンの審査でチェックされるポイント!

・頭金の額
・借入時/完済時の年齢
・健康状態
・家や土地などの担保の評価
・年収
・勤続年数
・連帯保証人 など…

ローンの審査ではこのように、支払い能力、回収の見込み、信用度などが審査時に判断されます。

ローン審査をスムーズにクリアできるように、事故情報の登録が削除されるまでに上記のチェック項目を意識して、家計状況をしっかり整えましょう。

返済中のローンを任意整理すると家や車を失う

住宅ローンや自動車ローンを任意整理した場合、住宅や車を手放すリスクが高くなるので、注意が必要です。

住宅ローンを任意整理した場合

通常、住宅ローンには金融機関に抵当権があります。

抵当権とは、ローン返済者が返済できない場合の担保として住宅や土地に設定する権利をいいます。

住宅ローン先の金融機関を相手に任意整理を行うと、金融機関が担保として設定している抵当権の実行により住宅や土地が競売にかけられ、住宅ローンの返済に充てるために住宅が売却されることとなります。

住宅の売却金額が住宅ローンの残額を上回れば完済となり、返済後の残額については債務者に返金されます。

反対に売却した金額が住宅ローンの残額を下回るような場合は、その差額分の住宅ローンの残債務を任意整理することになるのです。

自動車ローンを任意整理した場合

自動車ローンの場合は、ローンの返済が終わるまで所有権がローン会社に残っているケース(所有権留保)が多いため、任意整理手続きにより自動車を引き上げられることになります。

住宅ローンと同じように、引き上げられた自動車の価値が自動車ローンの残額を下回るような場合、その差額分(残額)を任意整理することになります。

ローン返済中の財産を任意整理で失わない方法

ローン返済中の家や車を任意整理すると、その家や車を手放す可能性が非常に高くなりますが、借金問題を解決しながら、大事な財産を失わないようにするには次の2つの方法があります。

返済中のローンは任意整理しない

任意整理は個人再生や自己破産等の法的手続きと違い、整理先を任意に選ぶことができる債務整理手続きです。

返済中のローンだけ任意整理をせず、対象から外した上で他の借金の任意整理だけを検討するといいでしょう。

たとえば消費者金融とクレジットカードは任意整理して、住宅ローンと自動車ローンについては任意整理しない、という方法になります。

任意整理によって消費者金融からの借り入れやクレジットカードの返済については毎月の返済の負担を減らすことができます。

一方、住宅ローンと自動車ローンの返済の負担は変わりませんが、消費者金融とクレジットカードの返済の負担が減る分、ローンの返済にお金を充てることができるようになります。

こうすれば生活に必要な住宅や車を失うことがなくなります。

借金が大きいときは個人再生を検討する

借金が大きいときは任意整理ではなく、個人再生の手続きを検討するという方法があります。

任意整理の場合は利息のカットが期待できますが、元本は原則減額できません。

個人再生は利息カットだけでなく、元本を5分の1(最大10分の1)程度に減額できる手続きです。

個人再生には、住宅資金特別条項付個人再生という制度があります。

住宅資金特別条項付個人再生とは、住宅ローンの返済は従来通り継続しつつ、住宅ローン以外の借金を減額するという制度です。

住宅資金特別条項付個人再生には条件があり、住宅ローンとして借入れをしたこと、床面積の2分の1以上が居住用であること、などの条件を満たすような場合に限り利用できます。

自動車ローンが残っている車については、基本的には引き上げの対象となりますが、ご自身の条件にもよっては、車を処分されずに済む可能性もあります。

ローンへの影響を抑えるには早く任意整理した方がいい

任意整理をして事故情報が登録されたり、ローンが組めなくなるであれば、今のまま借金を任意整理しないでこのまま返済していった方がいいのかも…と思われる方もいるでしょう。

しかし借金問題の解決が長引くと、利息の負担も大きくなり返済総額も膨らんでいき、毎月の返済が困難となり滞納するようであれば遅延損害金が発生します。

遅延損害金は通常の利息よりも高額になりますし、借金の滞納が続くようであれば事故情報が登録されます。

任意整理した場合でも事故情報は登録されますが、任意整理をすることにより毎月の返済を軽減できます。

滞納してしまうと借金問題は悪化しますし、事故情報も登録されてしまうということになります。

結果として早く任意整理を行えば、何もせず支払いを滞納し続けるよりも、事故情報登録の回復が通常通り返済していくより早く見込めますので、ローンの申請が通る時期も早まります。

将来的にローンの審査を申し込むことを検討している場合や現在返済中のローンでお悩みの場合、自分ひとりで解決するのは難しいこともありますので弁護士や司法書士に相談するといいでしょう。