ファクタリングは支払い期日前の売掛債権を現金化する方法です。
最近、ファクタリングは多くの会社で利用されている資金調達方法として使われています。
伝統的な資金調達方法である銀行融資やカードローンの場合、借りる側の信用力が高くないと利用できません。
一方、ファクタリングは、借りる側の信用力が低くても利用できる可能性があるので、非常に注目されている資金調達方法になります。
しかし、ファクタリングの利用を検討していてもやはり気になるのは手数料ではないでしょうか。
✅ファクタリングの手数料相場
✅手数料を安くするポイント
わかりやすく説明をしますのでぜひ参考にしてください。
この記事は、弁護士赤瀬康明(東京弁護士会)に監修して頂いております。
目次
ファクタリングの手数料相場
ファクタリングの手数料相場は、ファクタリングの種類によっても違いますが20%くらいかかる場合もあります。
ファクタリングの手数料の相場の目安は以下の通りです。
2社間ファクタリング・・・10%~20%
3社間ファクタリング・・・3%~5%
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングについては後ほど詳しく説明をします。
20%を超える場合、違法業者の可能性があるので注意してください。
ファクタリングは銀行融資やカードローンに比べると手数料が高いですが、借りる側の信用力が低くても利用できる可能性があるのはメリットです。
また、最短即日資金調達できる可能性もあるので、多少手数料が高くてもしょうがない面があります。
ファクタリングの手数料は、利用する売掛債権の信用力によっても大きく異なりますのであくまで目安として捉えるようにしてください。
買取型ファクタリングの手数料相場
買取型ファクタリングとは、売掛金を使ったファクタリングです。
ファクタリングという場合、一般的には買取型ファクタリングを指します。
買取型ファクタリングには、主に2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの2つがあるのでしっかり理解していきましょう。
2社間ファクタリングの場合
2社間ファクタリングとは、ファクタリングを利用する会社とファクタリング業者の間で行われるファクタリングです。
まず、ファクタリングを利用する会社は、ファクタリング業者に売掛金を渡し、ファクタリング業者は手数料などを引いた金額をファクタリングを利用する会社に渡します。
売掛金の満期資金は一旦ファクタリングを利用する会社に入金され、入金された時点でファクタリング業者に渡すのが一般的な流れです。
2社間ファクタリングは、売掛先にファクタリングの利用を知られないメリットがあります。
売掛先にファクタリングの利用を知られないのは大きなメリットです。
なぜなら、多くの会社は自分の会社の売掛金がファクタリングに利用されるのを嫌がるからです。
ファクタリングの利用が取引先に知られた場合、取引を縮小されたり最悪取引を停止される可能性もあります。
よってファクタリングの利用を取引先にバレないのが大きなメリットなのです。
ただし、ファクタリング業者から見ると、売掛金の満期資金が一旦ファクタリング利用会社に入金されるため、リスクが高いファクタリングになります。
入金された資金を持ち逃げされる可能性があるからです。
よって、2社間ファクタリングは後ほど説明する3社間ファクタリングよりも手数料が高いです。
2社間ファクタリングの手数料の相場は以下の通りになります。
- 10%から20%
このように、かなり2社間ファクタリングの手数料が高いので注意してください。
ただし、20%を超える手数料を取られるケースはあまりありませんので、20%以上手数料がかかる場合は他の業者にも相談した方が良いかもしれません。
3社間ファクタリングの場合
3社間ファクタリングとは、ファクタリングを利用する会社とファクタリング業者、そして売掛先の3社間で行われるファクタリングです。
まずファクタリングを利用する会社は、ファクタリングの利用をファクタリング業者に申し込みをします。
そして、売掛金をファクタリング業者に譲渡し、その対価として資金を受け取ります。
ここまでの流れは2社間ファクタリングと同じです。
しかし、2社間ファクタリングと3社間ファクタリングでは資金の回収方法に大きな違いがあります。
3社間ファクタリングは、売掛先から直接資金を回収するので貸倒れになるリスクが低いです。
よって、手数料は2社間ファクタリングに比べ安いのが一般的になります。
3社間ファクタリングの手数料の相場は以下の通りです。
- 3%から5%
いかがでしょうか?
かなり手数料が安いのがお分かりいただけるかと思います。
ただし、3社間ファクタリングには大きなデメリットがあります。
それは、ファクタリングの利用を売掛先に知られてしまうことです。
ファクタリングの利用を売掛先に知られてしまうと取引停止などのリスクがありますので利用する際は注意をしましょう。
ファクタリングの手数料を安くする4つのポイント
ファクタリングの手数料を安くするポイントはたくさんありますが、主なポイントは4つに集約されます。
それぞれのポイントについてわかりやすく説明をしますので参考にしてください
3社間ファクタリングを利用する
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングを比較すると、圧倒的に手数料が3社間ファクタリングのほうが安いです。
もちろん、何度も同じファクタリング業者を利用して信頼関係がある場合は、2社間ファクタリングでも手数料を安くしてくれる可能性はあります。
ただし、初めて利用する場合など、信頼関係がない状態だとやはり3社間ファクタリングの方が圧倒的に手数料が安くなるでしょう。
3社間ファクタリングは売掛先にファクタリングの利用がばれてしまうデメリットがありますので、事前にファクタリングの利用をすると取引先にネゴっておくべきです。
後からばれるよりも事前に相談をしておいた方がその後の取引に悪い影響を与えない可能性が高くなります。
取引先との関係を良好に保ちつつ、3社間ファクタリングを利用するのは決して不可能では無いので手数料の安い3社間ファクタリングも視野に入れるようにしましょう。
オンラインファクタリングを利用する
最近、ファクタリングの申し込みから契約まで全てオンラインで完結できるオンラインファクタリングが流行っています。
ファクタリング業者は東京や大阪など大都市に多いですが、オンラインファクタリングであれば全国どこに住んでいても気軽に利用することが可能です。
またオンラインファクタリングの場合は、余計な人件費がかかっていないこともあり、対面型のファクタリング 業者よりも手数料が安い傾向にあります。
オンラインに慣れていないと手続きに躊躇する方もいるかもしれませんが、手続き自体は非常に簡単なので安心してください。
ファクタリング業者もファクタリングを利用する人とわざわざ会わなくても手続きができるため現在非常に力を入れています。
手数料が安いオンラインファクタリングは今後もたくさん出る可能性がありますのでぜひ積極的に利用するようにしてください。
支払いサイトの短い売掛債権を利用する
手数料を極力抑えたいのであれば、ファクタリングに利用をする売掛金は支払いサイトの短い売掛金を利用するようにしましょう。
なぜなら支払いサイトが短ければ短いほど回収できなくなるリスクが低くなるので手数料が安くなるからです。
逆に、支払いサイトが長い場合だとその間に売掛先が倒産してしまうなど経営状況が悪化してしまう可能性があるため、貸し倒れのリスクが高まります。
よって手数料は高くなりますので手数料を抑えたい際は支払いサイトの短い売掛金を利用するようにしてください。
複数の業者で見積もりを行う
ファクタリング業者は、最近非常に多くなっています。
手数料が高く、儲かる可能性が高いからかもしれません。
たくさんの業者があるということはそれだけ選択肢が多いことになります。
業者によって手数料が大きく異なりますので、複数の業者に見積もりを行うのが良いでしょう。
現在は一括でたくさんの業者に見積もりができるインターネットのサービスもありますので積極的に活用するようにしてください。
手数料を極力安くしたいのであれば1社だけではなく複数の業者に見積もりを行い、ファクタリング業者を選定するのも非常に大切です。
まとめ
今回はファクタリングの手数料相場について説明をしました。
ファクタリングは非常に便利な資金調達方法ですが、手数料についてはしっかりと知っておく必要があります。
今回の記事でファクタリングの手数料相場についての理解を深めていただければ幸いです。