川崎市
債務整理の相談は、全国対応という法律事務所や司法書士事務所も多く存在します。
ただ、川崎市や近隣にお住まいの方の中には、
なるべく最寄りや近隣の相談窓口を頼りたい
とお考えの方もおられるかもしれません。
川崎市
また、
法律事務所に相談をするのは多少敷居が高い
と感じる方もおられるでしょう。
そこで、この記事では
- 川崎市で債務整理の相談をするならどの窓口を頼ればいいか
- 電話やネット対応ができるのか
- それぞれの特徴と注意点
について解説します。
川崎市で借金の相談を受け付けている窓口はどこがある?
(1)川崎市の法律事務所・司法書士事務所
![](http://finance-compass.com/wp-content/uploads/2024/06/2-22.jpg)
まず、借金の相談といえば、法律事務所や司法書士事務所にするのが一般的です。
また、テレビやネットの広告で名前を聞く事務所に相談することを考える方もいます。
これらの弁護士・司法書士事務所は全国展開しているところも多いです。
そのため、川崎市にも支店が存在することもあります。
(2)神奈川県弁護士会
実は神奈川県弁護士会も、債務整理に関する法律相談の窓口を提供しています。
この窓口では、無料で相談を受ける機会や相談の場所を用意しています。
川崎市で調べてみると、川崎法律相談センターという相談窓口があります。
・川崎法律相談センター
予約受付 | 電話044-223-1149 インターネット予約 可能 |
予約受付時間 | 月曜・水曜・金曜 9:30~20:00 火曜・木曜・土曜・日曜・祝日 9:30~17:00 |
相談日時 | 月曜 13:30~16:30 金曜 17:00~20:00 |
1回の相談時間 | 30分 |
相談料金 | 無料(無料1回まで) |
所在地 | 川崎市川崎区駅前本町3-1 NMF川崎東口ビル11階 |
(3)一般社団法人等の相談窓口
![](https://finance-compass.com/wp-content/uploads/2024/06/3-1-3.jpg)
他にも、貸金業者等が任意に設立している団体でも、借金問題の相談が可能な場合があります。
例えば、以下の団体には、多重債務者向けの相談窓口が設置されていたりします。
(4)川崎市役所等の公的機関
![](https://finance-compass.com/wp-content/uploads/2024/06/4-2-7.jpg)
我が国の消費者金融の利用者は少なくとも1400万人と言われています。
また、複数の金融機関から借金をしている多重債務者の数は減少傾向にあります。
ですが、2022年3月末時点で116万人に上ると推計されています。
さらに、統計上現れない多重債務者を考慮すると200万人を越えているとも言われます。
このような事態を重く見た政府は、多重債務者の発生予防と、既存の多重債務者の支援を行うことを目的として、内閣府の多重債務者対策本部が2007年に設立され、「多重債務問題改善プログラム」が策定されました。
そして、このプログラムの一環として、公的機関に借金の相談窓口を設置している例が増えています。
例えば、市役所や区役所と言った公的機関でも、借金の相談が出来る場合があります。
主な相談窓口
市役所の主な相談窓口としては、福祉課、社会福祉協議会などが挙げられます。
また、金融庁が消費者生活センターに多重債務者向けの相談窓口を設置しています。
市役所に消費生活センターが併設されている場合は、こちらでも相談が可能です。
川崎市でも、多重債務(サラ金などへの返済)についての相談窓口を設置しています。
ここでは、借金問題について無料で話し合えるというサービスを提供しています。
川崎市の認定司法書士相談 | |
相談日 | (1)川崎区役所 地域振興課相談情報担当 第3金曜 (2)幸区役所 地域振興課相談情報担当 第1水曜 (3)中原区役所 地域振興課相談情報担当 第1木曜 (4)高津区役所 地域振興課相談情報担当 第4水曜 (5)宮前区役所 地域振興課相談情報担当 第4木曜 (6)多摩区役所 地域振興課相談情報担当 第4火曜 (7)麻生区役所 地域振興課相談情報担当 第3火曜 |
相談時間 | 午後1時~午後4時 1人25分 |
対象者 | 市内在住・在勤・在学の方 |
予約受付 | 相談予約コールセンター 電話044-200-0108 (受付時間 平日 午前8時~午後5時) |
川崎市の債務整理相談窓口の特徴
![](https://finance-compass.com/wp-content/uploads/2024/06/2-39.jpg)
(1)法律事務所・司法書士事務所の特徴
・相談時間や日程が柔軟で、十分に時間を取ってくれる
債務整理を得意とする法律事務所・司法書士事務所で債務整理の相談を行う場合、
時間制限や回数制限なく無料で相談に応じてくれる場合があります。
また、他の窓口の場合は多くは土日祝日を休業日としており、夕方以降は利用できないこともありますが、法律事務所・司法書士事務所の場合は、土日祝日や夕方以降も対応可能な事務所があります。
※事務所によって対応は異なります
・電話やWEB面談などのオンライン対応が可能
弁護士会などの窓口や市役所の窓口の場合、予約のみは電話で可能です。
ただし、そのあとは実地での面接、相談となることが多いです。
そのため、遠方から面接に向かう手間やコストなどがかかってしまいます。
また、コストを恐れて、借金問題の相談をすることが億劫になるかもしれません。
一方で、債務整理を得意とする法律事務所・司法書士事務所の場合は、電話での面談、web相談が可能である場合が多く、時間的、場所的な問題を解消してくれることがあります。
(2)神奈川県弁護士会の特徴
・相談だけなら「無料」で、様々な種類の相談が受けられる
神奈川県弁護士会の法律相談センターでは、
借金問題のみならず、さまざまな相談を無料で受け付けています。
弁護士からのアドバイスを通じて、問題の解決方法や法的手続き、
専門家に相談すべきかどうかについてのアドバイスを得ることができます。
例えば、遺言や相続、事業に関する相談、消費者被害、家族のことや裁判、廃業支援、賃貸や賃金、子どもの権利、交通事故や借金の整理、近所トラブルなどに関する相談も、無料で受けることが出来ます。
・電話やオンラインでの相談が可能
神奈川県弁護士会の債務相談センターでは、
遠方に住んでいる方や高齢の方など、直接相談センターに行くのが難しい方々向けに、
債務整理相談のためのダイヤルや、オンラインでの相談サービスを提供しています。
債務整理相談ダイヤル
申込電話番号 | 045-211-8303 |
受付時間 | 平日 9:30~12:00・13:00~16:30 |
オンラインでの相談サービス
相談日 | 毎週水曜日 9:30~11:45 |
相談内容 | 総合相談 |
相談料 | 5,000円( 45分以内) |
支払方法 | 指定の口座へ事前振込 |
※月曜日(月曜日または火曜日が祝日の場合は前の週の金曜日)14時までに振込がない場合は予約キャンセルとなります。
(3)一般社団法人等の相談窓口の特徴
・様々な窓口が存在している
一般社団法人等は、いくつかの団体が設立されています。
このことから、多様な相談窓口があります。
・債務整理以外の方法やカウンセリングなどを実施している
法律事務所・司法書士事務所や、その他の公的機関の場合、基本的には債務整理をおすすめされます。
そのため、おまとめローンなどの融資による解決や、貸付自粛制度などを利用することをすすめられることはあまりありません。
この点、一般社団法人等の相談窓口の場合は、借金問題の解決策として様々な方法を提案してくれます。
例えば、
- ・銀行窓口での追加融資(おまとめローン)
- ・業者とのトラブルの紛争解決の仲裁
- ・心理カウンセラーによる心理面のケア
- ・ファイナンシャルプランナーによる家計改善
このような柔軟な対応をしているという点は、他の相談窓口にない特徴と言えます。
(4)川崎市役所などの公的機関の特徴
・認定司法書士による借金の相談が無料で受けられる
一般的には、司法書士や弁護士と相談を行う場合には、1時間あたり5000~10000円程度の相談料がかかります。
ですが、川崎市の提供する認定司法書士クレジット・サラ金相談では、相談料などはかかりません。
そのため、川崎市の相談料無料のサービスを利用することで、費用を抑えられます。
また、無料相談を通じて、債務整理の手続きや適切な解決策について深く理解することができ、自身の財政状況を客観的に把握し、最適な選択をすることができるでしょう。
さらに、専門家からの適切なアドバイスを受けることで、自身の状況に合った最善の選択肢を理解し、適切な決断を下すサポートを受けることもできます。
・公的扶助などの紹介を受けられる
借金相談を求める人々の中には、既に生活上の深刻な問題に直面している人々がいることがあります。
「今月の家賃が払えない」
「手元にほとんどお金が残っていない」
「税金を滞納しており、差し押さえの危機に瀕している」
といった状況に陥っている人が多く見受けられるのです。
普通に働いてるのに、家賃すら払えないって、何にお金を使ってるんでしょうか?と思いますが、これが現実です。
残念ながら、弁護士や司法書士は、これらの人々に金銭支援を行うことはできません。
一方、市役所などの公的機関では、相談内容に基づいて公的融資制度の案内を受けることができます。
具体的には、生活保護制度だけでなく、「生活困窮者自立支援制度」や「食料支援事業」など、生活が困難な人々を支援するための制度やプログラムが提供されています。
また、これらの支援は、市役所で提供される情報や支援を通じて利用することができます。
川崎市の債務整理相談窓口の注意点
![](https://finance-compass.com/wp-content/uploads/2024/06/5.png)
(1)法律事務所・司法書士事務所の注意点
次に、各相談窓口の注意点です。
まず、法律事務所・司法書士事務所についてですが、債務整理を依頼をすると、費用が発生します。
これは、弁護士や司法書士も仕事である以上、やむを得ない話です。
確かに、費用が高額な弁護士事務所はしばしば話題に上がります。
こういうものには注意を払うべきでしょう。
ただ、適正な金額の費用の発生に文句を言うのは、さすがに行き過ぎです。
大体の人は仕事の対価として報酬をもらって生活しています。
弁護士や司法書士だって同じです。
弁護士や司法書士は社会的正義の実現(以下略)
だから、弁護士や司法書士の仕事は無料でやるべきだ
とご主張される人もいます。
では、逆に問いたいのですが、あなたは自分が仕事をしても給料は要らないのでしょうか?
自分は給料をもらう権利があるが、お前は無料で働け
というのであればずいぶんな話です。
仕事に対して報酬が生じるのは、資本主義社会の根幹をなす基本です。
弁護士や司法書士だって、その例外ではないのです。
ですので、(適正な金額の)費用の発生は仕方ないということは理解しましょう。
(2)神奈川県弁護士会の注意点
・相談料がかかるケースがある
神奈川県弁護士会の債務整理相談は、初回は無料で受け付けています。
ただし、相談時間は30分までとなっており、延長や2回目以降の相談では、相談料がかかる場合があります。
お金に困ってる人にとって、相談にもお金を払わなければいけないのは懐の痛い話です、
また、時間制限は、じっくり考えて決断したいと言う人には向いていません。
さらに、一般的な法律相談やオンライン相談をしたい場合は、初回から5000円の相談料が必要となります。
このように、相談料が発生するという点には注意が必要になります。
・平日の昼間しか相談が出来ない
次に、時間的制約があるという点にも注意が必要です。
といいますのも、神奈川県弁護士会の窓口では、平日の昼間しか相談できません。
これにより、平日の昼間に時間が空かない会社勤めの方などは、相談を受けるのにかなりの制約があると言えます。
また、神奈川県弁護士会の債務整理相談は、直接会って話す面談や電話での面談が、予約してから数日後になることが多いです。
そのため、督促の電話や通知が既に何度も来ていたり、裁判所から通知を受けているような、急ぎの方には向かないかもしれません。
・当然、費用もかかる
法律事務所・司法書士事務所に相談をした場合と同様に、債務整理の依頼には費用がかかります。
そのため、依頼前に費用の確認が必要です。
(3)一般社団法人等の相談窓口の注意点
・この窓口で何かが解決するわけではない
一般社団法人等の相談窓口の場合は、様々な窓口があるため、一概にはどこが問題というのは言いずらいです。
ただ、多くの場合は「ここで相談をすると問題が解決する」というより、「どこか問題を解決してくれる場所を紹介する」という終わり方をすることが多いようです。
もちろん、どこを頼ればいいかわからない方に、例えば、法テラスを頼る、銀行で追加融資を受ける、カウンセラーを紹介してもらう等、解決に結びつく方法を案内してくれること自体には大きな意味があるとは思います。
ただ、この窓口だけで完結しないと言う点で、少し煩雑な印象を受けます。
・提示する解決策が不十分な場合も
弁護士や司法書士と言った法律の専門家を通さないで行う解決策は、不十分な場合が散見されます。
例えば、おまとめローンに関して言うと、金利が発生するため返済が長期に渡るリスクがあります。
他にも、家計管理指導をしてくれるファイナンシャルプランナーの紹介を受けたとしても、既に借金が高額に膨らんでおり、家計が火の車の場合は、必ずしも改善につながらない可能性が高いでしょう。
さらに、ギャンブルや買い物などの病的な依存症の傾向がある方は、これらは、心療内科で治療されるべき心理的病理と考えらえれるため、医師ではない心理カウンセラーでは手に負いきれないかもしれません。
このように、一般社団法人等の相談窓口は、「次はどうすればいいかを聞く窓口」としては有効かもしれませんが、借金問題の解決に必ずしもつながらないという点はいまいちだと言えます。
(4)川崎市役所などの公的機関の注意点
区役所などの公的機関の注意点は、「(2)神奈川県弁護士会の注意点」とほぼ同様です
・時間や場所の融通が利きづらい
平日の昼間しか相談時間を設けておらず、オンラインや電話での対応がないことから、役所に出向いて相談を受ける必要があります。
・相談時間が30分程度と短い
役所での相談は、1回25分などの限定があります。
・依頼したら費用が発生する
【まとめ】川崎市の借金相談で一番使いやすい窓口はどこ?
![](https://finance-compass.com/wp-content/uploads/2024/06/6-9.jpg)
ここまで、様々な機関の問題点を解説してきましたが簡単にまとめたいと思います。
機関 | メリット | デメリット |
弁護士・司法書士事務所 | 時間や場所などについて融通が利く 素早い対応が可能 相談料無料のケースが多い | 依頼の際には費用が発生する |
弁護士会 | 借金問題以外の様々な問題も相談できる 電話やオンライン対応もしている | 相談時間が決まっている 平日昼間のみ対応で、時間や場所の融通が利きづらい 内容や時間によって相談料が発生する場合がある 依頼したら費用が発生する |
一般社団法人等の相談窓口 | 債務整理以外の方法についても聞けるため柔軟な解決が可能 様々な機関と提携している | 相談で問題が解決することはほとんどない |
区役所などの公的機関 | 相談は無料で受けられる 公的扶助など、金銭的支援を受けられる可能性がある | 時間の融通が利かない オンラインや電話対応ができない 依頼したら費用が発生する |
一番使いやすい相談窓口はどこか?
最後になりますが、一番使いやすい相談窓口はどこか?という点です。
これは、様々なシチュエーションにより、答えが変わります。
・平日の昼間にお仕事をされている方、家事に追われている主夫などは、時間の融通が利きやすい法律事務所や司法書士事務所の方が良いかもしれません
・既に債務整理について十分に知識がある方の場合、面談時間が短めでも問題はないでしょうから、区役所などの公的機関や弁護士会を頼ることもよいでしょう
・十分に時間をかけて、じっくりと納得したいと考えている方の場合、時間オーバーで相談料が発生したりする弁護士や司法書士の事務所や、時間制限のある区役所などの公的機関は避けるべきです。代わりに、無料で何回でも相談できる事務所が向いています。
・すでに家賃を滞納したり、今日明日の生活に困る状況なら、区役所などの公的機関を頼り、生活の困窮の問題に合わせて借金問題を聞くと言うのが正解かもしれません。
このように、人それぞれ置かれている状況が異なります。
状況が変われば、相談するべき窓口も変わってきます。
法律事務所、司法書士事務所が最も相談しやすい
そのため、「ここが相談窓口としてベスト」ということを言い切ることはできません。
ただ、多くの方は、仕事や日常生活で忙しく、時間的な余裕がないというケースが多いように感じます。
そのような方は、「借金の相談に行けない」と悩んで、いつまでも借金をズルズルと引きずってしまうかもしれません。
そうならないためにも、なるべく時間に融通が利きやすい、法律事務所・司法書士事務所を最初の窓口として選ぶことが、ベターだと言えるでしょう。